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ジャーナリスト津田大介氏に聞く

iTunes Plusで、AACのデファクト化が進む可能性

2007年06月02日 20時30分更新

文● 編集部

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iTunes Plusの販売ページ

 アップルが提供するコンテンツ配信サービス“iTunes Store”で、は5月30日(米国時間)から、デジタル著作権管理(DRM)なしの楽曲配信“iTunes Plus”シリーズが始まった。第一弾として提供された楽曲は、以前より発表されていた英EMIグループのもので、日本のiTunes Stroreでも東芝EMIの楽曲がDRMフリーで販売され始めている。

 東芝EMIといえば、コピーコントロールCD(CCCD)などを積極的に採用し、著作権管理に厳しく取り組んできた過去もあるが、そうした企業がDRMフリーという大きな方向転換を選んだわけだ。この歴史的決断は、国内の音楽業界にどのような影響を与えるだろうか。東芝EMIへの取材記事に続き、音楽配信に詳しいジャーナリストの津田大介氏に話を聞いた。


「最もポイントとなるのは、この試みが“成功”するかどうか」

 iTunes Plusが日本でも始まった背景には、EMIの世界戦略があるのだろう。何かと権利調整が面倒な日本でも調整を行なって、DRMフリーの音源を全世界同時に提供させたところに、EMIの本気度の高さアップルのしたたかさを感じる。


 着うたフルにおいて、高価格で多くの音源を売ってきた日本のメーカーにとっては、iTunes Storeの音源に価格決定権がないということが大きな不満の種となっていた。日本だけでなく、iTunes Store上での販売価格も値上げしたいという思いはレコード会社内に根強くある。


 今回のDRMフリー/高音質化は、ユーザーやアップルにとってはインセンティブになり、レコード会社にとっては値上げにつながるという意味で、一石二鳥的な意味合いを持っている。


 DRMフリー化はさまざまな意味合いを持っているが、最もポイントとなるのは、この試みがビジネスとして“成功”するかどうかだ。売り上げにポジティブな効果をもたらすのならば、ほかのレコード会社も参入してくるだろうし、そうなれば10年近く続いた“MP3”というデファクトスタンダードが一気にAACに移行していくことも考えられる。


 今回、AACかつDRMフリーの音源が提供されるようになったことで、購入した生ファイルをソニー製のウォークマンAシリーズや、プレイステーション・ポータブル(PSP)などにコピーして聴くことも簡単にできるようになった。これまでのDRMによる“縛り”がなくなったことで、ソニーグループ全体のコンテンツ戦略にも変化が出てくるかもしれない。


 ソニーグループのレコード会社であるソニー・ミュージックエンタテインメントが、日本版iTunes Storeに音源を提供する可能性も十分に見えてきたと言えるのではないか。


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