このページの本文へ

「ニコニコ動画は3月中にオープン化する」担当者がコメント

2007年03月06日 20時30分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 サービス停止状態だったニコニコ動画が、テストサービス“ニコニコ動画(γ)”(関連サイト)として再開された。

ニコニコ動画(γ) 動作画面

βサービスと基本的なインターフェースは同じ

 ニコニコ動画は、動画に対してリアルタイムにコメントを付けて共有することができるサービス。1日のページビューが3000万を超えるほどの人気サービスだったが、第3者からのDDoS攻撃や、YouTubeからの一部アクセス遮断が原因で、2月24日より一時停止状態にあった(関連記事)。今回(株)ニワンゴは、10万人の事前登録者に利用を限定した、テストサービスとしてニコニコ動画(γ)を再開、同時に動画投稿サイト“SMILEVIDEO”(スマイルビデオ、関連サイト)を開始した。

 ニワンゴによると、10万人ぶん用意したテスター枠は、募集から1日とかからず定員に達したという。ニコニコ動画の再開を待ち望んでいたユーザーがいかに多かったかがうかがえるエピソードだ。今後サーバーの増強に合わせ、利用者の枠を増やしていく予定だという。


使用感に大きな変化はなし


 実際にニコニコ動画(γ)を使用してみたところ、動画に“タグ”を埋め込む機能や、気に入った動画を管理する“マイリスト”などの機能が追加されているものの、基本的なインターフェースや使用感に大きな変化はない印象を受けた。

 唯一大きく変わった点といえば、YouTubeの動画が閲覧できなくなり、その代わりにSMILEVIDEOが用意されたことだろう。現在利用できるのは、“フォト蔵”、“Ameba Vision”、SMILEVIDEOの3種になる。

 投稿されている動画の比率は、最も多いのがSMILEVIDEO、次いでAmeba Visionという印象だ。サービス開始から1日もたたないことを考えれば、SMILEVIDEOの滑り出しは好調と言えるだろう。


安定化と負荷軽減が当面の課題


 利用者を限定したサービスとして再開されたニコニコ動画だが、今後はどのように展開していくのだろうか?ドワンゴの広報担当者に電話取材を行なった。

Q SMILEVIDEOの手ごたえは?
A 開始1日目で、はっきりとしたことは言えないが、SMILEVIDEOからの投稿動画が多いようです。他社サービスを排除するつもりはないが、今後はSMILEVIDEOの動画が軸になるようにしていきたい。

Q 現在YouTubeの動画に対応していないが、今後の予定は?
A YouTube側の対応に弊社も合わせていく予定。アクセス遮断が解消されれば、ニコニコ動画での対応を考えたい思っています。

Q SMILEVIDEOの開始により設備投資や回線維持費等の負担が大きくなりそうだが、収益モデルは考えているのか?
A 将来的にはビジネスモデルとして、なんらかの収益をあげたいと考えていますが、現時点ではまだ何も言えません。

Q 今後の目標は?
A とりあえずは、γサービスの安定と発展、負荷の軽減に努めます。3月中にはどなたでも使えるオープンサービスの提供を目指します。 


YouTubeなしでも、熱狂はさめず


 YouTubeが利用できない点が心配ではあったが、SMILEVIDEOはYouTubeの代わりにうまく機能しているようだ。投稿されている動画の傾向や、コメントの“ノリ”や“熱気”は以前のままで、ユーザーの盛り上がりも感じることができた。

 受け皿が変わっても、ユーザーの反応が変わらないのは、ニコニコ動画にすでに独自の文化がしっかりと根付いているからであろう。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン