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マルチLLMに対応、企業内の部門それぞれにカスタマイズしたチャットボットを構築可能

Dataiku、RAG対応のAIチャットボットを簡単構築できる「Dataiku Answers」提供開始

2024年04月30日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 データ/AI活用プラットフォームを提供するDataiku(データイク)は、2024年4月26日、AIチャットボットの構築ツール「Dataiku Answers」の提供開始を発表した。エンタープライズクラスのセキュリティや管理性を維持しつつ、複数のLLM(大規模言語モデル)とRAG(検索拡張生成)を組み合わせて、企業内の部門それぞれに向けてカスタマイズしたAIチャットボットを簡単に構築できるとしている。

「Dataiku Answers」で構築したAIチャットボットのサンプル。生成AIがRAGを用いて外部情報ソース(ニュース記事)を参照しながら回答を行い、回答の根拠となる記事へのリンクも付与している

 Dataikuは“Everyday AIのためのプラットフォーム”を標榜する、データ分析やAI/機械学習の全プロセスをカバーするプラットフォーム。データエンジニアやデータサイエンティストだけでなく、ビジネス部門の従業員や経営層も含めたノーコードでの利用を可能とすることを特徴とする。

 今回提供を開始したDataiku Answersは、「Dataiku LLMメッシュ」フレームワークを基盤としており、Anthropic、AWS Bedrock、Azure、Databricks、Google Vertext、OpenAIといったLLMベンダー、セルフホスティングのLLM、Pineconeのようなベクトルストアに接続して、最短数分程度でAIチャットボットを構築することができる。RAGパイプラインの構築によって、チャットボットは組織固有のコンテンツにアクセスできるため、利用する組織に適した正確度の高い回答が得られる。

「Dataiku LLMメッシュ」フレームワークのアーキテクチャ図

 また、Dataiku LLMメッシュは、AIサービスのルーティング、個人特定情報(PII)のスクリーニング、LLMレスポンスのモデレーション、パフォーマンス/コストのトラッキングといったコンポーネントを備えているため、生成AIの活用にまつわるプライバシー、コストといった課題にも対処する。

 発表の中で、Dataikuで製品/ビジネスソリューションズ担当 グローバルVPを務めるソフィー・ディオネット(Sophie Dionnet)氏は、「データチームリーダーは、RAGを搭載したチャットボットを組織全体でより簡単に展開する方法を求めてきた。Dataiku Answersは、すでに20以上のグローバルの小売業や製造業の企業、あるいはその他の組織でこのニーズに対応している」とコメントしている。

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