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可能性は無限大⁉ XR初心者がHTCに学ぶ、VIVE XR Eliteの超活用術

2023年06月30日 11時00分更新

文● ASCII/市川 編集● ASCII

提供: HTC NIPPON

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新オプションパーツのMR用ガスケットが登場

 コンテンツの話に入る前に、まずは装着感などからチェックしたい。今回は、XR Eliteの新たなオプションパーツである「MR用ガスケット(仮称)」を付けた状態でコンテンツを体験できた。

ガスケット使用時のイメージ。横の視野が開いている

 このガスケットは、顔に当たるフェイスカバー部分を付け替えるオプションパーツとなる。デフォルトのパーツは、レンズに映る映像以外の景色を遮断し、コンテンツへの没入感を高めるつくりになっている。一方このガスケットは、額部分だけでヘッドセットを支える形になっており、周辺視野が開放されている。

 VRコンテンツのように、フルCGでコンテンツへの没入感を重視する場合はデフォルトのカバーで問題ないが、MRコンテンツのように現実の景色とCG映像を融合させる場合、周りの景色が見えていたほうが使いやすく危険も少ない。そのため、このオプションパーツが用意されたという。

 装着感についてだが、625gと軽量なので、額の狭いポイントで支えていても極端な重さは感じなかった。また、バッテリーを後ろに搭載することで重心が後ろに行くため、頭や首などに負担を感じないのもポイント。多少動き回ってもヘッドセットのズレを感じなかったのも嬉しい。

写真左下が通常のカバー、左上がガスケット。なお、ガスケットの販売時期についてはまだ未定だが、今年中には動きがありそうだ

 ゲームなどで没入感のある体験がしたい時は通常のカバー、周囲を確認しながら開放的に使いたい時はガスケットと、シーンごとにアクセサリーをつけかえ、楽しむことができる。

「Open Brush」で何もない空間に3Dお絵描き体験

XR Eliteを装着し、絵を描く様子。ディスプレーにはXR Eliteの画面がミラーリングされている

 今回のワークショップで最初に体験したコンテンツは「Open Brush」。3D空間で絵を描けるアプリだ。XR Eliteを使って実際にお絵描きをしてみた。

 Open Brushでは、前面に備えたRGBカメラで現実世界の映像を映しながら、そこに3Dペイントをしていくことができる。XR Elite自体の装着感がいいので、空間把握がしやすかったのはもちろんのこと、手元のコントローラーも安定した動作ができるので、快適かつヌルヌルとした動きでペインティングできた。

Open Brushによる3Dペインティングのイメージ。立体的な表現に加え、揺らめく炎やちらつく雪のようなアニメーションも描画できる

 絵を描くというと紙やペンタブレットを想像するかもしれないが、XR Eliteを装着することで“空間丸ごと”キャンバスにすることができる。つまり、2次元ではなく3次元で絵を描けるというのが大きな魅力といえる。これにより、これまでの紙や2Dデジタルイラストではできなかった独自の表現ができ、アートの世界をこれまで以上に広げてくれるだろう。

ハンドトラッキング技術に対応
開発者向けのオープンソースコンテンツも

 次に体験したのはXR EliteのMR機能をさまざまな観点から体験できるデモコンテンツ「Jelbee MR Demo」だ。こちらは開発者向けのコンテンツで、「XR Eliteで何ができるのか」というのを提案する意味合いが強いものだが、デバイスの可能性を感じるものとなっていた。

 このデモでは、「窓」や「壁」、「テーブル」といった要素を設定し、仮想と現実をミックスした、まさに“MR空間上”で遊ぶことができる。

アプリ内で部屋の壁を設定

壁の中に窓を設定すると、窓の位置を正確に認識し、MR上ではまるで窓の向こうが宇宙空間に!その向こうからロボットが出てくるアニメーションも

テーブルの位置もきっちり設定されていて、その上に物が乗っている状態もMRで違和感なく見られた。これはテーブル上でロボットの「モグラたたき」を遊んでいるところ

 このデモで特徴的なのが、コントローラーを使わずにすべてハンドトラッキングで操作が可能だったこと。「モグラたたき」や「シャボン玉」を出すなどといったアクションでは、コントローラーを使わずにトラッキングカメラが手を認識し、操作できた。

 ハンドトラッキングについては、しっかりとジェスチャーをしなければやや認識しづらい部分もあったが、指の認識など精度自体は問題ないように思えた。

 なお、今回のデモで使用したJelbee MR Demoは、GitHubにてオープンソースで公開中だ。MRを活用したさまざまなコンテンツのコードが盛り込まれているので、MRアプリの開発者なども参考にしてみてはいかがだろうか。

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