カメラは4つに増えて完成度も高まる
ディスプレーに並ぶ大きな特徴となっているのがカメラだ。AQUOS R5Gは4つのカメラを搭載しているが、うち1つは物体との距離を測定するToFカメラなので、撮影に用いられるのは3つ。
具体的には1220万画素でF値2.7の望遠カメラと、同じく1220万画素でF値1.7の広角カメラ、そして4800万画素でF値2.9の超広角カメラとなる。このうち超広角カメラは、写真撮影時は4つの隣接する画素を1つのセンサーとして扱うことで、1200万画素の高感度カメラとして活用する形となる。
とはいえ「暗い場所に強い」とうたうスマートフォンの多くは、カメラの性能だけでなくソフトウェア処理にも力が入っているだけに、それらと比べれば暗い場所にものすごく強いという訳ではない。ただ、暗い場所でも被写体をしっかり捉えられるのは確かだし、ソフトウェア処理が少ない分、色合いなどは自然に見える。
もちろん、AI技術を活用し写真を自動補正してくれる「おすすめ画像」など、AQUOS R3で搭載されている機能はしっかり継承。カメラの数が増えたこともあり、完成度はより高まったと感じる。
ちなみにフロントカメラは、約1640万画素でF値2.0と標準的な内容となる。しかしながら、独自の美肌モード「AQUOS beauty」を搭載し、なおかつ肌や顔の輪郭等の細かな調整がしやすいインターフェースを採用しているのは好印象だ。
「フォーカス再生」で8K動画を有効活用
AQUOS R5Gのカメラにおけるもう1つの特徴は、8K動画を撮影できること。8K動画撮影には4800万画素の超広角カメラをフル活用する形となり、広い範囲を撮影することが可能だ。
とはいえ、AQUOS R5Gは8Kディスプレーを搭載している訳ではないし、8Kディスプレーを持っている人も決して多くはないことから、8Kで動画を撮影してもその性能を持て余してしまう人も多いかもしれない。だがAQUOS R5Gには、狭いディスプレーでも8K動画を有効活用できる「フォーカス再生」という機能が用意されている。
これは8K動画の高精細さを活用し、特定の被写体を追従してズームしながら再生してくれるというもの。通常のフルHD画質の映像で被写体をズームすると映像の質が落ちてしまうだけに、8Kならではの特徴をうまく生かした機能といえる。子供やペットなどを撮影することが多い人には役立ちそうだ。
ただし、実際に8K動画を撮影してみると、1分間の動画を撮影しただけで500MBくらいの容量を消費してしまうため、従来の動画よりかなりサイズが大きくなることを覚悟する必要がある。頻繁に利用するならmicroSDによるストレージの増設をオススメしたい。
この連載の記事
-
第478回
スマホ
「Zenfone 11 Ultra」は大型化路線! それは多くのニーズを満たすスマホへの進化 -
第477回
スマホ
ゲーミングスマホの領域を超えた! カメラ性能も大幅強化のASUS「ROG Phone 8」 海外版を一足先にチェック! -
第476回
スマホ
ライカカメラらしい撮影がさらに磨かれた! 「LEITZ PHONE」が3になって再び登場 -
第475回
スマホ
ハッセルブラッドカメラを強化、フラグシップにふさわしい性能のカメラフォン「OnePlus 12」 -
第474回
スマホ
ロレックス風カメラデザインを取り入れたスマホ「realme 12 Pro+ 5G」は高級感あふれる仕上がり -
第473回
スマホ
スリムになったOPPOの主力スマホ「Reno11 Pro 5G」海外版を前モデルと比較レビュー -
第472回
スマホ
OPPOの最新フラグシップ「Find X7 Ultra」はデュアルペリスコの最強カメラスマホ -
第471回
スマホ
4万円以下折りたたみスマホ「Libero Flip」は折りたたみ入門機に最適だが対応バンドの問題も -
第470回
スマホ
背面ライトは健在! 手軽価格の「Nothing Phone (2a)」クイックレビュー -
第469回
スマホ
日本初上陸のnubiaの縦折りスマホ「nubia Flip 5G」レビュー! 安くて手軽に使える折りたたみ -
第468回
スマホ
ハイエンドAndroidタブ「OPPO Pad 2」はフル装備で使うと利便性が格段に向上する - この連載の一覧へ