このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 6 7 次へ

最新パーツ性能チェック 第267回

「FF14」や「PUBG」、「Apex Legends」など人気ゲーム10タイトルでチェック

Core i7-9700KFとRyzen 7 3700Xのゲーム性能を徹底比較

2019年09月20日 13時00分更新

文● 松野将太 編集●ジサトライッペイ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 いわゆるゲーミングPCにおいて、ゲーム性能を最も大きく左右するのはビデオカードだ。とはいえ、他のPCパーツがなんでもいいというわけではなく、最終的なゲームのフレームレートはCPUの性能やメモリーの動作クロックによっても左右される。どれだけの差がつくかはゲームタイトルによって変わってくるものの、本当に快適なゲーム体験を志向するのであれば、ビデオカード以外のPCパーツにも気を配るべきだろう。

 “ゲームに適したCPU選び”に的を絞って言えば、現在までかなりの長期間にわたって「ゲーミングPCならIntel製CPU」という時代が続いてきた。しかし、今年7月に「ゲーム用途でもIntel製CPUに匹敵するパフォーマンスを発揮できる」という謳い文句で登場したのが、AMDの第3世代Ryzenだ。第2世代以前のRyzenはPCゲームにおける性能が弱みと見られていただけに、このようなプロモーションは話題を呼んだ。

 しかし、「Intel製CPUに並ぶ」という謳い文句は、やや意地の悪い言い方をすれば「ゲームではIntel製CPUに勝ちきれなかった」ということでもある。実際のところ、本当に第3世代Ryzenは第9世代Coreプロセッサーに比肩できるゲーム性能を備えているのか気になるところだろう。

 というわけで、本稿ではIntelの第9世代Coreプロセッサーから「Core i7-9700KF」(実売価格は税込みで4万2800円前後)、AMDの第3世代Ryzenから「Ryzen 7 3700X」(実売価格は税込みで4万3000円前後)の価格帯が近い2製品をピックアップし、PCゲームにおける性能を比較していく。

GPUにはRTX 2080 Tiを用意、メモリーはDDR4-3200で統一

Core i7-9700KFのBOX

Ryzen 7 3700XのBOX

 Core i7-9700KFは8コア/8スレッド、Ryzen 7 3700Xは8コア/16スレッドのCPUで、ともに定格クロックは3.6GHz、最大クロックはCore i7-9700KFが4.9GHz、Ryzen 7 3700Xが4.4GHzとなる。論理スレッドの多さからクリエイティブ系の作業ではRyzen 7 3700Xが優位に立つが、ゲーム用途では動作クロックの高さが効く場面が多く、Core i7-9700KFの5GHz近いクロックは大きな強みとなる。

こちらはAMDのメディアブリーフィングで使用された公式資料。Core i7-9700KとRyzen 7 3800Xの比較だが、2つのCPUのゲームにおけるフレームレートの差はごくわずかとしている。今回比べる2製品とは型番が異なるが、参考までに掲載しておく

 先に述べた通り、こうした要素がどのようにフレームレートを左右するかはタイトルの最適化状況によるところも大きいため、今回は10タイトルのPCゲーム、ベンチマークでそれぞれのフレームレートやスコアーを比較した。

 検証環境は以下の通りで、ビデオカードは現行最速のGeForce RTX 2080 Ti搭載モデルを用意し、極力CPU性能の差が出る顕著に表われる状況にした。ドライバーバージョンは原稿執筆時点で最新の「436.15」だ。また、メモリーの動作クロックがベンチマーク結果に少なからず影響を与えるため、Intel環境とAMD環境のどちらでもDDR4-3200で統一している。

Intel検証環境
CPU Intel「Core i7-9700KF」(8C/8T、3.6~4.9GHz)
マザーボード ASUS「ROG STRIX Z390-F GAMING」(Intel Z390)
メモリー G.Skill「F4-3200C14D-16GFX」(DDR4-3200 8GB×2)
ビデオカード ASUS「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」(GeForce RTX 2080 Ti)
ストレージ Intel「SSD 760p SSDPEKKW512G8XT」(NVMe M.2、512GB SSD)
電源ユニット 1250W、80 PLUS TITANIUM
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(May 2019 Update適用)
AMD検証環境
CPU AMD「Ryzen 7 3700X」(8C/16T、3.6~4.4GHz)
マザーボード ASUS「ROG Strix X570-F Gaming」(AMD X570)
メモリー G.Skill「F4-3200C14D-16GFX」(DDR4-3200 8GB×2)
ビデオカード ASUS「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」(GeForce RTX 2080 Ti)
ストレージ CFD販売「CSSD-M2B1TPG3VNF」(NVMe M.2、1TB SSD)
電源ユニット 1250W、80 PLUS TITANIUM
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(May 2019 Update適用)

前へ 1 2 3 4 5 6 7 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中