Model 3が欲しくなったらどうすればいい?
では、Model 3はどこで買えるのだろう。直営店は日本の都市圏に4ヵ所のみ。いわゆるディーラー網はない。基本的に購入はインターネットから。カード決済にて15万円を入金した後に、電話やメールなどで営業とやりとりをする。納車後、数日間はクーリングオフが可能。この考え方がとてもアメリカ的だ。一方、自動車というのは購入後に定期的にメンテナンスをするもの。それゆえにディーラー網があるわけだ。
しかしテスラの場合、メンテナンスカーが自宅までやってきて車両点検をしてくれる。これは電気自動車だからこそ可能で、わざわざ休日にディーラーに行く手間を省いてくれる。ユーザーは時間を有効活用できる、輸入元はディーラーを増やさなくてもよい。Win-Winな現代アメリカ的合理主義の考え方だ。
さらに今春、カー用品販売の最大手「オートバックス」の旗艦店、A PIT オートバックス東雲に、都内初となるテスラのメンテナンスガレージがオープンした。買い物をしている間に車両メンテナンスをできるようになったのだ。なお、ディーラーではないためイベントを除いて車両展示はされていない。着実にModel 3がわが国に根付く準備はできている。
トランプ大統領が「日本の自動車市場は閉鎖的で、アメリカ車を売るのはほぼ不可能」と批判しているのは周知のとおり。事実、昨年の輸入車の新車販売台数36万6266台のうち、アメリカ車が占める割合は、ジープ1万1438台、シボレー878台、キャデラック633台と確かに少なく、大統領が文句を言いたくなる気持ちもわからなくはない。アメリカ車は「デカい」「燃費が悪い」「どこか安っぽい」「乗り心地がフワフワしすぎる」といったネガティブなイメージが先行し、一部のモデルを除いて日本に根付きにくかった。
しかし、Model 3は日本人が抱くアメリカ車のイメージと真逆の1台であるとともに、従来の自動車という概念から大きく異なる、いわば黒船だ。大統領の不満をテスラ・Model 3は少なからず解消できるかもしれない。試乗しながらそのようなことをふと思った。
この連載の記事
-
第433回
自動車
スズキ「スイフト」が4代目に! シャープな顔と安定性と低重心さを感じるデザインが魅力 -
第432回
自動車
EVなのにドリフト!? 変速ショックもあるヒョンデ「IONIQ 5N」に新 唯も興奮! -
第431回
自動車
エコもなんのその! V8エンジンで525馬力のSUV「ディフェンダー」は趣味車として最高の選択肢 -
第430回
自動車
燃費良し走り良し! スズキ「ソリオ バンデッド」のハイブリッドが売れてる5つの理由 -
第429回
自動車
Honda「オデッセイ」は2列目シートの使い勝手と座り心地が最高すぎた! -
第428回
自動車
砂漠も山道も走れるJeep「WRANGLER SAHARA」は東京砂漠も楽勝だ! -
第427回
自動車
ホイールで走りが変わる!? ホンダ「VEZEL」の専用ホイールを新 唯がテスト! -
第426回
自動車
SUV+BEV=最高! メルセデス・ベンツの電動SUV「EQB」はアイドルも納得の乗り心地 -
第425回
自動車
雪道も砂漠もドンと来い! ポルシェ「911 ダカール」は悪路を得意とするスーパースポーツ -
第424回
自動車
今買うならMAZDA2の前モデルがお買い得な5つの理由 -
第423回
自動車
ホンダの新型アコード試乗! ハイブリッドなのにエンジン車のようなユニークな走り - この連載の一覧へ