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日産GT-R2020年モデルとGT-R&フェアレディZ 50周年モデルを発表!

2019年05月14日 16時00分更新

文● クリハラジュン 撮影●クリハラジュン

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 先月、東京銀座の日産自動車の展示ギャラリー「NISSAN CROSSING」にて同社を代表するプレミアムスポーツカー「日産GT-R」のパフォーマンスモデル「NISMO」の2020年モデルと、GT-R&フェアレディZの生誕50周年を記念する特別仕様車を発表しました。

よりレーシーになった「NISSAN GT-R NISMO」2020年モデル

日産自動車 専務執行役員 星野朝子さん(左)と同社常務執行役員 NISSAN GT-R 車両開発主管 田沼 謹一さん(右)

 日産GT-Rは、2007年に同社を象徴するスペシャリティカーとして誕生しました。スポーツカーの代表格である「ポルシェ 911ターボ」を凌ぐ走行性能とその性能を誰もが体感できる安心感と安全性、そしてリーズナブルな価格設定で日本だけではなく欧米にも進出し、瞬く間に大きなシェアを獲得しました。日本車では数少ないイヤーモデル制を採用し、毎年得られたデータを軸にドイツ・ニュルブルクリンクにてテストを重ねて進化させ、顧客の維持に努めてきました。

 そして、2014年には日産のモータースポーツ活動を担っているNISMOがレース活動で得たノウハウを結集し作り上げたパフォーマンスモデル「GT-R NISMO」を発表。1周20.8kmのニュルブルクリンク北コースにて、当時量産車最速となる「7分08秒679」を記録し、再び世界に衝撃を与えたのです。

 今回発表した2020年モデルは、2016年にマイナーチェンジされた2017年モデル以来の改良となりました。まず記者団の前で公開された「GT-R NISMO」は、心臓部である3.8L V型6気筒ツインターボエンジン「VR38DETT」の最高出力(600馬力)と最大トルク(66.5kgf・m)は変わらないものの、SUPER GTをはじめとしたさまざまなレースに参戦しているレース専用車「GT-R NISMO GT3」で採用されているターボの過給器の羽の形状と枚数を最適化することで従来モデルよりレスポンスを約2割向上させたとのこと。

 そのエンジンパワーを効率よく使うための足回りも、2020年モデルで大きな変更がなされています。クルマにとってもっとも重要な「止まる」部分を支えるブレーキは、ディスクが大型のカーボンセラミックブレーキを採用。カーボンセラミックブレーキというとレーシングカーではポピュラーなパーツですが、ディスクの温度が上がらないと制動力を発揮できないといわれています。そこで日産とNISMOは、新しい摩擦材で製作した専用ブレーキパッドを装着することで、日常走行レベルからサーキット走行で充分な制動力とコントロールを発揮しているとのことです。

 エクステリアは、ルーフ、エンジンフード、フロントフェンダーをカーボン製に変更し、約10.5kgの軽量化を実現。またフロントフェンダーには、ライバルである「ポルシェ 911 GT3RS/GT2RS」のようなエアダクトが追加され、エンジンの排熱効率とクルマを路面に抑える力、ダウンフォースの向上を図っています。

 インテリアは運転席&助手席のRECAROシートを新設計のものに変更。新型シートは、カーボンシェルにコアフレーム構造を追加したことで軽量化とシート剛性向上を両立し、よりドライバーにクルマの動きを感じ取れるように形状を見直しています。

 「NISSAN GT-R NISMO」2020年モデルは、5月中旬より先行予約受付を開始するとのこと。

 ちなみに、2014年にニュルブルクリンクのレコードタイムを記録したプロトタイプと同じ仕様(大型ウィング、リアシートレスなど)に仕立て上げる「N(ニュル) Attack Package」について、2020年モデルで設定するかは未定だそうです。

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