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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第609回

ソニー「α7 III」の猫瞳AFを外猫で試した結果!

2019年05月11日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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陽射しを浴びながら気持ちよさそうにつぶれて寝てたのでそっと近寄って撮ってみた。2019年4月 ソニー α7 III

 α7 IIIの猫瞳AFを堪能するシリーズ第2弾は、α7 IIIを持って外に出よう、である。α7 IIIのリアルタイム瞳AFがソフトウェアアップデートで猫の瞳にも対応した記念の前回は「室内猫」(うちの猫と保護猫シェルターの猫)で試してみた。

 今回はより条件が厳しい屋外である。屋外は陽射しがあるとコントラストが強くなるし、背景も複雑になるし、外の猫は都合良く目を開いたりこっちを見たりしてくれるわけじゃないし、近寄れるわけじゃないので、カメラにとってより判別しづらいのだ。

 いや「カメラにとって」は言い過ぎだ。人間だって、遠くに転がって風で揺れてるレジ袋が猫に見えたり、庭に放置されてる乾いた雑巾が猫に見えたりするものだから……するよね。猫好きあるあるだよね。猫がいた、ってカメラを構えてズーミングしたら全然違った、ってことよくあるよね。難しいのである。

α7 IIIと猫。レンズはα7シリーズの定番標準ズーム「24-105mm F4 G OSS」。ただ、レンズが太めなのであまり近づくと猫の方がびっくりすることあるので注意。

 で、カメラの向こうで寝てる猫をアップで撮ったのが冒頭写真。冒頭写真からして猫瞳AFは使ってなくて申し訳ないが、猫の寝顔で瞳を検出できるか否かは模様にも左右されるようで、あるいはいったん目が開いた状態で瞳を見つけていれば目を閉じても追いかけてくれたりもするようで、その辺はじっくり使ってみないとなんともいえない。そして下の写真が目を閉じてもちゃんと追っている例。

目を閉じてもちゃんと緑の「瞳枠」が追従してる。枠が二重になってるのは、猫が顔を動かしたのに合わせて追従した瞬間を撮っちゃったから。

 この猫、きりっとしたよいキジトラでありました。

正面を向いていれば草むらの中にいようが逆光だろうがOKな猫瞳AF。座った姿が凛々しかったキジトラ。2019年4月 ソニー α7 III

 この猫を撮ったのは都内のとある公園なのだけど、都心部の割に緑が多く、猫に出会っても日陰にいることが多い。冬の猫は陽射しを求めて日向に出てくるけど、春から秋は隠れがちなのだ。

 日陰は意外に暗いので設定をカメラ任せにしてるとシャッタースピードが遅くなる。歩いてる猫を撮るにはシャッタースピードを上げたい。というわけで、1/250秒のシャッタースピード優先にして、ISO感度はオートで、AF-Cモードで猫瞳AFで歩いてくる猫を。歩いてる途中ならではの右前足のブレがまたよし。

日陰で暗かったのでISO2000まで上がっちゃったけど、こっちへ歩いてくるキジシロを完璧に捉えてくれた。歩いてくる猫の顔にピントが合い続けるってうれしいのである。 2019年4月 ソニー α7 III

 α7 IIIクラスになるとISO感度が上がっても十分な画質だから問題なし。こっちへ歩いてくる猫の瞳にピントがあった写真撮れたのだった。すばらしい。

 この猫の写真をもう一枚。1段高いところにキジトラがちょこんと座ってたのでしゃがんでファインダーを覗いて狙ってたら、ハチワレキジトラがとことこと歩いてきたのだ。これは遭遇の瞬間を撮らねば、と狙ってたら、いきなり振り向いて睨まれた。隠し撮りしてすみません。

「ちょっと、撮られてるわよ」「なんだと!」てな感じで自由に物語を作って下さい、的な2枚。 2019年4月 ソニー α7 III

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