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文字起こしのプロに聞いた「議事録作成支援システム」の現在

音声認識市場シェアNo1の実力やいかに!?

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クラウド版なら1分60円と手ごろな価格で文字起こしできる

 議事録作成支援システムはクラウド版が人気だ。金融機関などでクラウドが使えないところ向けには、オンプレミス版も用意されている。おもな用途としては、取締役会などの議事録を作成することが多いという。1人ずつが代わる代わる話すタイプの会議が得意で、逆にディスカッション形式だったりフランクな会議だと認識率が落ちてしまう。同時に複数の人が話したりすると認識できないので当然だ。

 「現在は、報道機関からの引き合いが増えています。インタビューから放送する場面を決めるために、ADさんが全文書き起こしをするのですが、その文字起こしが大変だそうです。議事録作成支援システムのContrlServerタイプなら、リアルタイムに複数人で作業できるので、4時に終わったインタビューの原稿が4時半とかに終わっていたりします。現在は、原稿の作成業務が多いですが、最終的には字幕もできるようにと思っています」(満山氏)

 「AmiVoice Recorder/Rewiter/Recognizer」のライセンスは、スタンダードタイプで月額4万5000円から。辞書のカスタマイズや別料金となるが、ビジネスユースであれば高くはない。クラウド版であれば、録音時間1分につき60円なので、60分の音源なら3600円と激安。「AmiVoice Rewiter」で修正する必要があるが、コストや時間の大幅な節約になることは間違いない。

 最新のAmiVoiceは、録音の音質さえ確保できれば、文句なしに実用レベルといっていい。取材相手にBluetoothマイクを付けてもらうくらいはできそうなので、インタビューでも活躍しそう。自分の質問は正確に音声認識できなくても、記憶が残っているうちに作業すれば問題なし。取材当日納品という離れ業ができるかもしれない。

 今後も、色々と新機能を開発中とのことで、便利になっていきそうなアドバンスト・メディアの「議事録作成支援システム」に注目したい。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。

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