さとうなおきの「週刊アジュール」 第54回
Azure Service FabricのLinux向け.NET CoreビルドプロセスをOSS化
買収したHPCクラスター管理ツールCycleCloudを「Azure CycleCloud」としてGA
2018年09月13日 12時00分更新
Azure Service Fabric:オープンソース化のアップデート
Azure Service Fabricは、Windows Server/Linux上で動作するマイクロサービス・プラットフォームであり、コンテナーオーケストレーターでもあります。
3月に、Azure Service FabricがGitHubでオープンソースになっていました(関連記事)。
今回、Azure Service FabricのLinux向けの.NET Coreビルドプロセスもオープンソースになりました。これによって、Azure Service FabricのC#コンポーネントをオープンソースにし、ビルド、テストを行えるようになります。
また、Azure Service FabricのReliable Collections、Kernel Template Library(KTL)、.NET Standard 2.0ベースのランタイムやクライアントライブラリ、システムサービス、テストの最新のソースコードも公開されました。
Windows向けについては、引き続き、パブリックなツールだけでAzure Service Fabricをビルドできるように、ビルドプロセスを修正中です。それまでの間、Windowsビルド環境が含まれたコンテナーイメージを公開する予定です。
詳細は、ブログポスト「Open source updates and more ahead」をご覧ください。
Azure API Management:8月28日のアップデート
Azure API Managementは、既存のAPIに対するAPIゲートウェイのサービスです。
8月3日のアップデートに続いて、Azure API Managementの8月28日のアップデートがリリースされました。Azure Functionsアプリからの関数のインポートの改善など、いくつかの新機能や修正があります。
詳細は、更新情報「Azure API Management update August 28」をご覧ください。
Azure SQL Database:SQL Operations Studio 8月リリース
SQL Operations Studioは、SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouse向けのモダンなデータベース開発、運用のための、Windows、macOS、Linuxで動作する軽量なツールです。SQL Operations Studioは、現在プレビュー中です。
7月リリースに続いて、SQL Operations Studioの8月リリースがダウンロード可能になりました。
8月リリースでは、SQL Serverインポート拡張機能の追加などの新機能があります。
詳細は、ブログポスト「The August release of SQL Operations Studio is now available」、リリースノートをご覧ください。
Azure Data Factory:セルフホステッド統合ランタイムの共有
Azure Data Factoryは、データ統合サービスです。
Azure Data Factoryの統合ランタイム(IR)は、異なるネットワーク環境間でのデータ統合機能を提供するためにAzure Data Factoryが使うコンピューティングインフラストラクチャです。
統合ランタイムには、Azure統合ランタイム、セルフホステッド統合ランタイム、Azure-SSIS統合ランタイムの3種類があります。オンプレミス環境でデータ統合を行うためには、セルフホステッド統合ランタイムが必要です。
これまで、データファクトリ(Azure Data Factoryのインスタンス)ごとに異なるセルフホステッド統合ランタイムが必要でした。
今回、複数のデータファクトリ間で、単一のセルフホステッド統合ランタイムを共有することが可能になりました。複数のデータファクトリを使っている際に、セルフホステッド統合ランタイムの運用を簡素化できますね。
詳細は、ブログポスト「Sharing a self-hosted Integration Runtime infrastructure with multiple Data Factories」をご覧ください。
Azure Virtual Network:Linux VM向けのDPDKがGA
仮想ネットワーク機能を提供するAzure Virtual Networkで、Linux VM向けのData Plane Development Kit(DPDK)がGAになりました。
DPDKは、Linux VMのカーネルネットワークスタックをバイパスすることで、ユーザー領域のパケットを高速で処理するフレームワークです。仮想ルーター、ファイアウォール、ロードバランサーといったネットワーク仮想アプライアンス(NVA)を実装する際に、DPDKはパフォーマンス向上を可能にします。
詳細は、ブログポスト「Linux VM 用 DPDK (Data Plane Development Kit) の一般提供を開始」、ドキュメントをご覧ください。
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