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さとうなおきの「週刊アジュール」 第48回

クラスター管理レス・秒課金でLinux/Windowsコンテナーを使う「Service Fabric Mesh」がパブリックプレビュー

Azure上でVisual Studio Codeに似た「Azure Cloud Shellエディター」が利用可能に

2018年08月01日 11時00分更新

文● 佐藤直生 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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Azure Cosmos DB:Spring Data Gremlin

 Azure Cosmos DBは、複数のデータモデル/APIをサポートしたグローバル分散型のNoSQLデータベースサービスです。

 Spring Dataは、SpringベースのJavaアプリケーション向けのデータアクセスのプログラミングモデルです。

 4月に、Spring Dataを使ってAzure Cosmos DBのSQL APIへのアクセスを可能にする「Spring Data Azure Cosmos DB」がリリースされていました

 今回、Spring Dataを使ってトラバーサル言語「Gremlin」でグラフデータベースへのアクセスを可能にする「Spring Data Gremlin」がリリースされました。Azure Cosmos DBのGraph APIはGremlinをサポートしているので、Spring Data Gremlinを使ってAzure Cosmos DBにアクセスすることも可能です。

 詳細は、ブログポスト「Spring Data Gremlin for Azure Cosmos DB Graph API」GitHubリポジトリをご覧ください。

Azure SQL Database:仮想コアモデル、自動フェールオーバー、長期バックアップ、Managed InstanceのBusiness Critical階層

 Azure SQL Databaseは、SQL Serverベースのリレーショナルデータベースサービスです。

 これまで、Azure SQL DatabaseのSingle Database(単一データベース)、Elastic Pool(エラスティックプール)では、CPU、メモリ、IOのキャパシティの相対値であるDTU(データベーススループットユニット、データベーストランザクションユニット)、ストレージ容量を基にした料金プランが提供されていました。

 4月に、Azure SQL DatabaseのSingle Database、Elastic Poolで、既存のDTUベースの価格モデルに加えて、仮想コア(vCore)ベースの価格モデルのプレビューがリリースされていました。このモデルでは、コンピューティング(仮想コア、メモリ)とストレージ容量を任意に選択可能です。

 今回、仮想コアベースの価格モデルがGAになりました。

 詳細は、ロードマップ「New purchasing model for Azure SQL Database」、更新情報「General availability: vCore-based purchasing model for SQL databases and elastic pools」ドキュメントをご覧ください。

DTUベースの価格モデルと、仮想コアベースの価格モデル

 2017年5月にパブリックプレビューになっていた「自動フェールオーバーグループ」は、Azure SQL DatabaseのAzureリージョン間の「アクティブ地理レプリケーション」で、障害/災害時のフェールオーバーを自動化します。

 今回、自動フェールオーバーグループがGAになりました。Azure SQL Databaseを使っているシステムで、2つのAzureリージョンにわたるディザスターリカバリー(DR)構成を組みやすくなりますね。

 詳細は、ロードマップ「Azure SQL Database supports auto-failover」、更新情報「General availability: SQL Database auto-failover groups」ドキュメントをご覧ください。

Azure Portalでの、自動フェールオーバーグループの構成

 Azure SQL Databaseのバックアップ機能では、リテンション期間は、Basicレベルで7日間、Standard/Premiumレベルで35日間です。

 4月に、長期バックアップリテンションのパブリックプレビューがアップデートされていました。新しい長期バックアップリテンションでは、Azure Blob Storageを使ってバックアップを保持するようになっていました。

 今回、長期バックアップリテンションがGAになりました。

 詳細は、ロードマップ「Long-term backup retention feature of Azure SQL Database now generally available」、更新情報「General availability: Configurable long-term backup retention for Azure SQL Database」ドキュメントをご覧ください。

Azure Portalでの、長期バックアップリテンションの構成

 3月に、オンプレミスのSQL Serverとの100%に近い互換性を持つ 「Azure SQL Database Managed Instance」のプレビューが始まっていました

 今回、3月にプレビューとして利用可能になっていたGeneral Purpose(汎用)サービス階層に加えて、より上位のBusiness Criticalサービス階層がプレビューとして利用可能になりました。Business Criticalサービス階層は、インメモリOLTP、読み取りスケールアウトをサポートします。

 General Purpose、Business Criticalサービス階層のGen 5ハードウェア世代で、これまでの最大40仮想コアに加えて、64、80仮想コアがサポートされました。

 詳細は、ロードマップ「Azure SQL Database managed instance business-critical tier in preview」、更新情報「Public preview: Business Critical service tier in Azure SQL Database Managed Instance」、ブログポスト「Migrate your databases to a fully managed service with Azure SQL Database Managed Instance」ドキュメント(最新情報は英語ページを参照)をご覧ください。

Azure SQL Database Managed InstanceのBusiness Criticalサービス階層

 SQL Operations Studioは、SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouse向けのモダンなデータベース開発、運用のための、Windows、macOS、Linuxで動作する軽量なツールです。SQL Operations Studioは、現在プレビュー中です。

 6月リリースに続いて、SQL Operations Studioの7月リリースがダウンロード可能になりました。

 7月リリースでは、SQL Serverエージェントの構成、SQL Server Profiler拡張機能の改善などの新機能があります。

 詳細は、ブログポスト「The July release of SQL Operations Studio is now available」リリースノートをご覧ください。

Azure Cognitive Services:Speech SDK 0.5.0

 Azure Cognitive Servicesは、画像認識、音声認識、自然言語処理といった、AIを活用したAPIサービスです。

 5月のBuild 2018カンファレンスで、新しいSpeech Servicesが発表され、プレビューが始まっていました

 6月にリリースされていた0.4.0に続いて、今回、Speech Services向けのSDK「Speech SDK」の最新バージョン0.5.0が、パブリックプレビューとしてリリースされました。

 このリリースでは、UWP、.NET Standard 2.0、Android 6.0以降上でのJavaのサポートが追加されました。また長時間の音声と自動再接続がサポートされました。

 Speech SDKが今秋にGAになる予定であることが、発表されました。

 Speech ServicesのText to Speechで利用可能なカスタム音声フォントで、トレーニング用の音声データフォーマットやテキストファイルのエンコーディングが拡張されました。

 詳細は、更新情報「Public preview: Speech SDK 0.5.0 for Cognitive Services」、ブログポスト「Speech services July 2018 update」リリースノート(最新情報は英語ページを参照)をご覧ください。

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