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CES 2018レポート 第19回

ゼンハイザー「HD820」やAKGフラグシップ「N5005」にも注目

2018年のヘッドフォントレンドをCESから探る、完全独立型や音声操作に注目

2018年01月14日 12時00分更新

文● 山本敦

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 1月9日~12日まで米国のラスベガスで開催されたエレクトロニクス関連ショー「CES 2018」には、2018年に要注目のポータブルオーディオ製品が数多く出展された。ゼンハイザーの密閉型フラグシップ「HD 820」から、会場で見つけた完全ワイヤレスイヤフォン・コレクションまで一堂にレポートしよう。

人気ブランドの「大物」が誕生

 注目株の筆頭は、ゼンハイザーのヘッドフォン「HD 820」だ。型番から分かるとおり、プレミアムヘッドフォンの“レジェンド”であるゼンハイザー「HD 800」と双璧をなす密閉型のフラグシップモデルである。米国での販売価格は2399ドル(約26万6000円)。発売時期は6月頃になりそうだ。

ゼンハイザーの密閉型フラグシップヘッドフォン「HD 820」

 開放型の最上位「HD 800 S」と同じ、高音の歪みを解消するための吸音素材を追加した56mm口径のトランスデューサーを搭載する。

 密閉構造のイヤーカップはドライバーの背中の位置に強化ガラスのカバーを装着。内側に向かって緩やかなカーブを設けて、ドライバーの背面から放出される音を効果的に拡散。「開放型のHD 800 Sと同じサウンドを密閉型でも追求した」という、開発者が理想に描いたサウンドを現実のものにしている。透明なガラスカバーが漆黒のボディとあいまってルックスの美しさを十分に引き立てていた。

開放型フラグシップの「HD 800 S」と聴き比べてみた。

 ブースに用意されたゼンハイザーのヘッドフォンアンプ「HDV 820」との組み合わせで、HD 800 Sと比べながら音をじっくりと聴く機会を得たが、密閉型ヘッドフォンであることが信じられないほど明瞭で立体感にあふれている。奥行きの深さには思わず息を呑んだ。密閉型らしい中低域の深みも味わえる。これで音の仕上がりは100%ではないというのだから、チューニングが完了したときの仕上がりが楽しみでならない。6.3mm標準ケーブルと、4.4mm/5極のバランス駆動用ケーブルが付属する。1台ごとにシリアルナンバーが刻印されるプレミアムを極めたヘッドフォンだ。

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