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CES 2018レポート 第27回

血圧計搭載やプロジェクター内蔵、自己発電まで、CESで見つけたスマートウォッチ

2018年01月24日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII編集部

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 スマートウォッチと言えば、どの製品も文字盤をカスタマイズしたりアプリを入れたりと、各社の製品でできることはそう変わりません。しかし、CES2018には普通のスマートウォッチにはない特殊な機能を搭載した製品が多く出展されていたのです。

腕にはめるだけで血圧を測れる
オムロンの血圧測定ウォッチ

 血圧と言えば、二の腕に「カフ」と呼ばれる帯を巻き付け空気の圧力をかけて測定するのが一般的。しかし、オムロンの「HeartGuide」は手首にはめる普通の腕時計の形でありながら、バンド部分で血圧を測ることができるウェアラブルな製品です。血圧が気になる人でも、これさえあれば外出中や旅行中でも、いつでも簡単に血圧を測定できるのです。

一見すると普通の腕時計に見える「HeartGuide」

 バンド部分は二重構造になっています。一般的な血圧計同様、血圧測定時は内側のバンドがふくらみ腕首に圧力をかけて測定を行ないます。その分電力を使いますが、毎日数回の測定を行なっても1週間程度は電池は持つとのこと。FDAの認証を受けるなど、医療機器として正式な認可を受けてから発売される予定です。

バンドは二重構造になっている

 血圧の表示は数値で示されるほかに、緑、黄、赤など5段階の円周の色で状態が表示されます。ぱっと色を見るだけで今の血圧状態がわかるというわけです。血圧計以外の機能としては心拍計、活動量計として歩数や睡眠時間、消費カロリーの表示、そしてスマートフォンと連携してSNSや通話の通知を受けることも可能。商品化は2018年中の予定とのことです。

血圧と心拍数を表示。血圧がちょっと高いようで数字の回りの円が赤色表示だ

スマートウォッチとしての基本機能も備えている

手の甲に投影できるプロジェクター内蔵ウォッチ

 ハイアールが展示していた「ASUスマートウォッチ」は本体に小型のプロジェクターを内蔵しているのが特徴。プロジェクターの向きは若干下を向いていて、手の甲へ時計の画面を投影できます。また、机や壁などへの投影も可能とのこと。スマートウォッチの画面は狭いため、スマホに比べると表示が見にくいですが、プロジェクターで拡大投影すれば見やすくなります。ほかにはモーションセンサーを内蔵し、手の甲をタッチすると電話を受けるなど、アプリでの操作も可能とのことです。

本体内にプロジェクターを内蔵するためやや厚みがある

 OSは独自開発のもので、SNSアプリなども入っていました。ただし、試作品のため動くアプリは一部のみ。時間や天気予報をプロジェクターで投影することができました。写真や動画の表示も可能になる予定で、LTEも搭載しているので単体で通信も可能です。ストリーミングの動画をプロジェクターで投影する、ということもできます。ただ、電池の持ち時間が気になるところ。技術的なスペックは現時点では非公開でした。

OSは独自、SNSアプリが入っているものの動作せず

 CES2018のボッシュブースへ行ったところ同じ製品が参考出展されており、説明員によると「同社の小型のプロジェクターモジュールが内蔵されている」とのこと。型番は確認できませんでしたが、ボッシュは「BML050」という超小型プロジェクターモジュールを製品化しており、そちらを搭載しているようです。商品化時期は未定ですが、製品の仕上がりの良さを見ると年内に出てきてもおかしくありません。

手の甲へ投影できるが角度の調整が必要

説明員は慣れている様子で手の甲へ画面を投影していた

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