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オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第95回

四連装重機関銃が付いたハーフトラックを見てきました

2017年10月01日 17時00分更新

文● にゃかむら(@TK6506)、編集●アスキー

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プライベートな軍用車博物館

 アニメ「ガールズ&パンツァー」で資料協力やちょっとしたお手伝いなどをさせていただいているのですが、プロデューサーの杉山さんがトークショーに出るというので見に行ってきました。

 場所は御殿場。カマドという車屋さんです。社長の小林さんは大の軍用車好きで、普通のクルマを扱うかたわら軍用車を輸入したりレストアしたり、はたまた出版部を立ち上げて戦車や軍用車の本まで出したりと、それはもう濃すぎるぐらいマニアな人物。「社長の小部屋」というウェブサイトで、レストアの様子や軍用車の話題、所有車両の話、在庫情報なども掲載しています。それが高じて、3年ほど前にリアル版「社長の小部屋」としてプライベート博物館までつくってしまいました。トークショー会場はそのリアル版社長の小部屋でした。

軍用車の濃い話が読めるウェブ版「社長の小部屋」

トークショー会場はプライベート博物館「社長の小部屋」

軍用車の展示も!

 博物館に展示する車両はときどき入れ替えているそうなのですが、この日はトークショーの会場とするため、車両は表へ出されていました。さらにレストア中の車両を展示できる状態にするため急いで仕上げたり、『ガールズ&パンツァー』に登場するIV号戦車H型のレプリカも持ってきたりと、サービス満点です。

動く対空自走砲に走る戦車

 トークショーのタイトルは「真夏の戦車祭り in 社長の小部屋」。登壇者はバンダイビジュアル杉山プロデューサーと、「World of Tanks」でおなじみWargaming Japanの宮永ミリタリーアドバイザー、小林社長の3名で、司会進行は編集者の吉祥寺怪人さん。

タイトルは「真夏の戦車祭り in 社長の小部屋」。トークショーの様子はWargaming Japanさんが機材を持ち込みリアルタイム配信をしました

 トークショーが始まるまで時間があったので、展示車両を堪能させていだきます。目玉はなんといってもM16対空自走砲!

米軍のM16対空自走砲

 M16対空自走砲は第二次世界大戦のころに米軍で制式採用された車両。M3ハーフトラックの荷台にM45四連装対空機関銃架を搭載し、4丁のM2重機関銃が取り付けられています。M2重機関銃はハンヴィーでもよく使われているんですが、ハンヴィーの場合は1丁でかなりなメイン武器なのに、それが4丁も付いてるんだからすごすぎて声も出ません。

 実はレストア前から知っている個体で、状態は結構よかった記憶があるんですが、そうはいっても何十年も経っているクルマ。こんなに綺麗になるなんてビックリです。銃が取り付けられているM45機関銃架もぐりんぐりん動き、すっかり新品みたい。鉄の塊みたいな感じだったのに、すっかり見違えました。

 まだレストアの途中だそうなので、完成が楽しみです。

うしろから。無骨ですね

M2重機関銃×4の4連装対空機関銃。M2はレプリカです

射撃手は後ろから乗り込みます

 

 ぐりんぐりん動きます

履帯はゴムでコートされていました。自走可能です

ハンヴィーもそうだけど、とてもアッサリとした運転席

 M16対空自走砲の隣には九五式軽戦車。元々はアメリカのテレビドラマ「ザ・パシフィック」の撮影用に製作された実物大のプロップだそうです。

実物大模型の九五式軽戦車

走行も可能!

 撮影用ということで、ガソリンエンジンを搭載していて走ることもできます。この日も、トークショー終了後は自走して社長の小部屋の中に戻っていきました。「ハ」号ともよばれたこの九五式軽戦車は、軽戦車というだけあって、戦車と言っても全長4.3m、全幅2.07m、全高2.28mとかなりの小柄ちゃん。高さはありますが、全長全幅はウチのハンヴィーよりも小さく、特に全長はコンパクトカー並みです。

 購入後、気に入らない部分を改修したり、プラモデルメーカーのファインモールド監修のもと、正確な考証に基づいた塗装を施したりしたそうです。1/1プラモデルみたいですね。

仕様によってちょっと変わるけど、ウチのハンヴィーは全長4.97m、全幅2.27m、全高2.06m。九五式よりかなり大きい感じです

ハンヴィーではなく後ろの歩道橋に注目。カマドってどこから名付けたのかなと思ったら、「御殿場市かまど」という地名でした

内装はなんとあのKTアーツ

 社長の小部屋の内装に見覚えがあって、もしかしてあそこが手がけたんじゃ? と思ったらビンゴ! 以前ご紹介したKTアーツの手によるものでした。

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こんな家住みたい! 棚に仕掛けや凝った内装の工房を見学

ヨーロッパ風な内装

弾痕がリアル。M16対空自走砲のプラモが!

 しかも展示されていたM16対空自走砲は、元々KTアーツの倉庫にあった個体。ワタシがレストア前の状態を見たのも、遊びにいったときでした。

 小林さんが持っていたM3ハーフトラックはエンジンなどが載せ替えられていたのに対して、KTアーツの車両はオリジナル状態だったそうなんですが、KTアーツではオリジナルにはこだわらないということでトレードが成立したとのことです。あちこちでいろんな人が繋がっていて、世界は広いけど世間は狭いですね(´ー`)

 濃い軍用車の話は次回ももうちょっと続きます。

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