このページの本文へ

オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第339回

米軍車両ハンヴィーの気になる車両維持費、燃料代を除けば月1.5万円です

2022年07月10日 17時00分更新

文● むきみ(@TK6506) 編集● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

1ナンバー車は自動車税が安い

 うちのハンヴィーはナンバープレートの3桁数字が1から始まる、いわゆる1ナンバー車です。最大積載量500kgの普通貨物自動車(自家用)として登録されていて、車両総重量は3.42トン。ギリギリ普通免許でも運転可能な重さです。

1から始まる3桁数字の1ナンバー。普通貨物自動車です

 3ナンバーの普通乗用車に比べると大きなメリットとなるのが、毎年春に通知がやってくる自動車税。4月1日時点の所有者が支払う税金で、これがだんぜん安いのです。

排気量で決まる3ナンバーの自動車税

 3ナンバーの自動車税はエンジンの排気量によって段階的な累進課税になっていて、一番安いのが排気量1000cc以下の2万9500円。2019年に自家用乗用車の自動車税減税があったため、2019年10月1日以降に初回新規登録されたクルマはさらにお安く、2万5000円となっています。

 税額は排気量が500cc増えるごとに段階的に上がっていき、4500cc超〜6000ccは8万8000円払わなくてはなりません。このあたりでもうめっちゃ高いんですけど、6200ccもあるハンヴィーはそのさらに上。最高クラスの「6000cc超」で、その額はなんと11万1000円にもなります。

ハンヴィーを運転していると、ゴツい見た目からでしょうか、エンジンの排気量と燃費をよく聞かれます

3ナンバーなら12万7600円

 減税額は排気量が小さいクルマほど大きく、1000ccでは4500円安くなりますが、2500ccを超えると値引き額は1000円だけ。6000cc超だと11万1000円が11万円ジャストです。うちのは2001年の登録なので、全然関係ないですけども。

 というか、初回新規登録からガソリン車だと13年、ディーゼル車だと11年経つと「自動車税種別割グリーン化特例」で15%加算という謎の重課(追加課税)があるため、安くなるどころか加算されて12万7600円に跳ね上がります。もし3ナンバーにしたら自動車税はこの金額ということになります。

1ナンバーなら1万7600円

 3ナンバーの自動車税が排気量で決まるのに対し、1ナンバーはちょっと複雑です。

 まず乗車定員が3人以下の場合。この場合は用途がトラックとなって、自動車税は最大積載量で決まります。ハンヴィーは4人乗りなのでこちらは無関係です。

4人乗りですがクーラーがなく、扇風機が活躍するハンヴィー

 ハンヴィーのように4人以上乗れる場合は貨客兼用車という用途になり、最大積載量だけでなく排気量も関係してきます。

 まず最大積載量が1トン以下、1トン超〜2トン、2トン〜3トンの3段階。次にそれぞれが排気量で1000cc以下、1000cc超〜1500cc、1500c超の3つに分けられるため、3×3で合計9種の税額が設定されています。

 最大積載量が3トンを超える場合はトラックの税率に一定額を加算した額になりますが、うちのは最大積載量500kgなので1トン以下に分類されます。

 ハンヴィーの排気量は6200ccと余裕の1500cc超えなので、1トン以下の一番上です。税額は1万6000円。そして3ナンバーと同様に新車登録から11年を超えるディーゼル車は「自動車税種別割グリーン化特例」の重課があり、貨客兼用車の場合は10%割増なので1万7600円になります。

 3ナンバーの場合は12万7600円だったので、ちょうど11万円の差ですね。

車検のたびに自動車重量税がかかります

 自動車の税金には、もうひとつ、自動車重量税というのがあります。

 自動車税はクルマを持っていることに対してかかる税金で、都道府県から課せられる地方税ですが、自動車重量税は車検時にクルマの重さに応じて支払う税金で、国に納める国税。車検の時に納付するので、3ナンバーは2年に一度なのに対し、1年車検の1ナンバーは毎年支払わなくてはいけません。

 自動車重量税というぐらいなので税額は車両の重さで決まりますが、これもまた新車登録からの経過年数で変わるし、一定の排ガス基準・燃費基準を満たしているエコカーだとさらに軽減されたりします。

税額は車検期間と重量、経過年数で決まります

 自動車重量税の税額も場合分けが多くてややこしいんですが、まず大きく分けられるのが継続車検期間。自家用乗用車の3ナンバーなら2年、自家用貨物車の1ナンバーなら1年です。

 それから車両重量または車両総重量。用途が乗用となっている3ナンバー自家用乗用車の場合は車両重量で決まりますが、貨物である1ナンバーの場合は車両総重量で分けられます。

 車両重量は走る状態のクルマの重量って感じですかね。燃料満タンでバッテリーや規定量のオイル・冷却水などを含んだ重量です。クルマ自体の重さなので人は除外されます。

 車両総重量は定員1人あたり55kgとして計算した重量と最大積載量を車両重量に足したものです。1ナンバーで使われるのはこちらの数字で、うちの場合は車両重量2700kg、最大積載量500kgなので、車両総重量は2700+55×4+500の3420kgになります。

 もう一つの要素は新車登録からの経過年数です。エコを進めたいからでしょうけど、クルマの税金は古いクルマには厳しいです。自動車重量税も新車登録から13年経つと増税され、18年経過でさらに上乗せがあります。

 うちのはもちろん18年超。車検1年、車両総重量3420kg、新車登録後18年超ということですね。

税金の差額は年12万円

 自動車税は同じ1ナンバーでも乗員数でトラックと貨客兼用に分かれていますが、自動車重量税はその区分がありません。3ナンバーか1ナンバーかというだけです。

 うちのハンヴィーの車両総重量は3.42トン。もし3ナンバーの乗用車にしたとすると、たぶん車両重量2.5トン超〜3トンの18年経過車で、7万5600円になると思います。納付は2年に1度なので、年に直すと半額の3万7800円ですね。

 1ナンバーの場合は3トン超〜4トンで1万6400円。18年超は8800円加算されますが、2万5200円で済みます。自動車税の1万7600円と合わせても年間4万2800円です。

 対する3ナンバーは自動車税が12万7600円とめっちゃ高いので、年間の税金総額は16万5400円。その差は12万2600円にもなります。

車検代を入れると維持費はほぼ同じ

 と、こうして税額だけ見ると完全に1ナンバーがお得ですけど、実際はそうでもないんですよね。毎年車検代がかかりますから。大きな不具合がなければだいたい11万円といったところなので、税金の差額とほぼ同額だったりします。

年に一度は重整備をします

 税金として払うか点検代として払うかっていう感じで、車検のたびにしっかり点検してもらえるので、自分としては1年車検の方がいいかなと思っています。

 あ、それと1ナンバーは高速で区分が中型になるので、高速代がちょっと高くなるっていうデメリットもありました。めったに乗らないのであまり気にしていませんですけれども。

車検と税金だけなら月1.5万円

 車検時には、このほか自賠責保険の支払いが2万円ぐらいかかります。うちのハンヴィーの車検は11月なので、春に自動車税、秋に車検代と自動車重量税、自賠責保険の支払いがあり、トータルすると年間約18万円ってところです。よく維持費が大変でしょうと言われますけど、月1万5000円と考えるとさほどでもないような気もします。

 あ、でも車検以外の修理代が結構あるからなあ。以前はタイヤとホイールを換えたし、前回の車検でもバッテリーを交換しています。12V×2個の24V仕様なので結構かかってしまいました。

昨年購入したタイヤ、BF Goodrichの「Baja T/A」

 それとついでにやってもらったリペイント。外側を全部塗ったのでこれもなかなかのお値段です。時間も結構かかってしまい、ペイント後に車検を通したため車検の時期がすっかりズレました。次回はそのあたりのお話をしたいと思います。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ