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T教授の「戦略的衝動買い」 第438回

書くことに集中できる米国製スマートタイプライター「FREEWRITE」を衝動買い!

2017年07月12日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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原稿はクラウドサービスへの転送も可能

文書の入力がある程度進んだら英語モードに戻して、スペースバー右隣の「send」キーを押す。すると、書きかけのドラフト文書をPostboxにアップロードしてくれる

文書の入力がある程度進んだら英語モードに戻して、スペースバー右隣の「send」キーを押す。すると、書きかけのドラフト文書をPostboxにアップロードしてくれる

 さて最後になったが、入力した文書はひとまず本体内蔵のストレージのA、B、Cのいずれかに入るが、Wi-Fiが機能している環境で、キーボードのスペースキーの右側にあるsendキーを押すことで、即座にPostboxに転送される。

ユーザー独自のクラウドサービスの選択設定はPostboxの設定ページで行なう。筆者はDropboxを選択している

ユーザー独自のクラウドサービスの選択設定はPostboxの設定ページで行なう。筆者はDropboxを選択している

「send」キーでアップロードされた文書は、Postboxの中に収納されている。フォルダー名や同期しているクラウドサービスも表記されている

「send」キーでアップロードされた文書は、Postboxの中に収納されている。フォルダー名や同期しているクラウドサービスも表記されている

Postboxの中の文書ファイルも、その場所で自由にほかのクラウドサービスに転送可能だ

Postboxの中の文書ファイルも、その場所で自由にほかのクラウドサービスに転送可能だ

 Postboxに送られたデータをユーザー指定のクラウドサービスであるDropboxやGoogle Drive、Evernoteに再転送するには、先程の日本語環境の設定と同じく、Postboxの設定ページに進み、お好みのクラウドサービスを選ぶだけでいい。

 ユーザーはPostboxに入って、すでにFREEWRITEから転送されてきているファイルをデフォルト転送先として指定していないほかのクラウドサービスにもその場で転送できる。

同期指定したDropboxの中のアプリフォルダーの中に「Postbox」というフォルダーが作られている

同期指定したDropboxの中のアプリフォルダーの中に「Postbox」というフォルダーが作られている

 Dropboxに転送されたデータを見てみると、データはアプリフォルダー内の「Postbox」というフォルダーに格納されている。

Postboxの中は、FREEWRITEで文書作成時にセレクタースイッチで指定した「A」か「B」のフォルダーの中に収納される

Postboxの中は、FREEWRITEで文書作成時にセレクタースイッチで指定した「A」か「B」のフォルダーの中に収納される

 Postboxの中身を見てみると、筆者がFREEWRITEの物理ダイアルで指定した「A」と「B」のフォルダーが作られており、その中には正しく文書ファイルが格納されていた。

スマホでDropboxにアクセスして、Postboxの中の任意のフォルダー内の文書をタップすると文書が表示される

スマホでDropboxにアクセスして、Postboxの中の任意のフォルダー内の文書をタップすると文書が表示される

「send」キーを押してクラウドに文書データが届くと、ユーザーにも送信文書の添付ファイル付きでメールで知らされる

「send」キーを押してクラウドに文書データが届くと、ユーザーにも送信文書の添付ファイル付きでメールで知らされる

 タップすることで内容を確認、編集することが可能だ。また入力した文書がクラウドに送られるとほぼ同時に、ユーザーには添付ファイルとともにメールで知らされる手際のよさだ。

文章の途中での修正や追加変更は不可能
そこまで思い切ったライティング専用機の魅力

今までにない新鮮な設計思想で登場したFREEWRITE。クラウド連携の21世紀におけるスマートタイプライターを使いこなせるかどうかはまだわからない

今までにない新鮮な設計思想で登場したFREEWRITE。クラウド連携の21世紀におけるスマートタイプライターを使いこなせるかどうかはまだわからない

 すでにお気づきのように、FREEWRITEは快適なキーボードで、SNSやウェブサーフィン、メールなどの邪念を取り払い、とにかくガンガンとイマジネーションのおもむくまま文書入力を行ない、ドラフト文書を短時間で書き上げる目的で企画開発されたクラウド時代のスマートタイプライターだ。

 チェリーの茶軸のキーボードは、携帯端末では昨今見ることのない素晴らしいキーイン感触だが、バックスペースキーのみで、カーソルキーのサポートもない。

 それゆえ、文章の途中に戻って修正や追加変更は不可能だ。いや、あえてそうしているところが“究極のドラフトマシン”なのだ。

 なので、FREEWRITEのローカルストレージに残った下書きに書き加えることを除いて、アップロード済みの下書きを、何らかの方法で再度ダウンロードして書き加えたり、修正するというごく普通の芸当も当初から製品の設計企画プランに入っていないのだ。

 そういう事がまったくできない思い切った設計思想だから素晴らしい! という発想の転換が必要な機器である。

 文書の修正やパラグラフの移動や文書自体を鼓舞することは、パソコンでやれるだろう……というのが発想の原点なのだ。

 カーソルキーが使えない……ということをFREEWRITEを拒絶する材料にするか、そこでもう一度なぜなのかを考えて、無の境地で1.8kgを持ち歩くかは貴方次第だ。

T教授

今回の衝動買い

アイテム:
FREEWRITE Smart Typewriter

価格:直販サイトにて5万6838円


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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