MWC上海2017のファーウェイブースには、5月に発表されたノートPC「MateBook」シリーズの新型モデル3機種が展示されていました。
薄型軽量の2in1、「MateBook E」
MateBook Eは12型ディスプレーを搭載した2in1タブレット。昨年発売の初代「MateBook」のスペックを強化し、キーボードカバーの形状を変更することでより使いやすい製品に生まれ変わりました。
ディスプレーは12型(2160×1440ドット)、サイズは278.8×194.1×6.9mmで、重量は640g。ベゼル部分は薄めの仕上げ。本体側面の端子はUSB Type-Cが1つとイヤホンジャックだけという割り切った設計になっています。なお、初代モデル同様、本体の右側面にはWindows Helloに対応した指紋認証センサーを搭載しています。
オプションで2048段階の筆圧感知対応ペン「MatePen」が利用できるのも初代モデルと同様です。一方、背面は初代モデルがロゴのプリントだったのに対し、MateBook Eでは「HUWAEI」とメーカー名に変わりました。
本体とキーボードカバーの接続は大きく変わり、従来の7ピンから3ピンに変更されています。また本体とキーボードカバーの接続部分のマグネット強度も従来より強くなった印象を受けました。初代モデルはキーボードカバーを付けたまま膝の上に置くと、両者が分離してしまうことが多かったのですが、MateBook Eでは離れにくくなっています。
そしてキーボードカバーの形状も変わりました。閉じたときに表となる面が半分に割れ、自由な位置に固定できるのです。ヒンジ部分が硬めになっており、特殊な構造になっているわけではありません。そしてキーボードの各キーは独立キーとなったため、従来品よりも打ちやすく、タイプミスも少なくなりそう。
改良されたキーボードカバーのおかげでタブレットの角度に柔軟性を持たせることができ、初代モデルよりも使いやすさが増しています。また膝の上に置いたときも、より安定して作業することができそうです。キーの打鍵感は浅からず深からずで、長文のタイピングも十分できそうと感じました。
キーボードカバーにヒンジがついたことで、閉じた状態では若干その部分が目立ちます。初代モデルはつなぎ目のない革ケースといったイメージでしたが、MateBook Eのキーボードカバーの表面はエンボス加工がされており、イメージはだいぶ異なります。
MacBookキラーか!?
ハイスペックなのにファンレスな13型ノート「MateBook X」
MateBook Xは厚さ12.5 mm、重量1.05 kgとスリムで軽量なノートPCでありながらも、CPUに第7世代Intel Core i5/i7を搭載たMateBookシリーズの中で最上位となるハイエンド製品です。「Space Cooling Technology」と呼ばれる冷却システムを採用したことでファンレスを実現。内蔵スピーカーはドルビーの「Dolby Atmos」に対応し、コンテンツ再生にも適しています。
MateBook Xは電源ボタンに指紋認証センサーを内蔵。こちらもWindows Helloに対応しています。外部端子は左右側面にそれぞれひとつずつUSB Type-Cを搭載し、MateBook Eより若干拡張性を高めています。なお、イヤホンジャックは左側面のType-C端子の下に配置されます。
本体を持ってみたところ、1kgを切る軽量ノートにはかなわないものの、十分な軽さを感じました。スペックも高く、ファーウェイのノートPC市場にかける意気込みが伝わってくる製品です。
アルミ合金ボディーの15.6型ノートPC
ファーウェイ「MateBook D」
MateBook Dは15.6型と大型のディスプレーを搭載しながらも、ベゼル幅を薄めることで1クラス下のフットプリントとした製品です。スピーカーはこちらもDolby Atmos対応。外部端子は本体左にHDMI×1、USB×2、ヘッドフォン×1、右にUSB×1と拡張性が高くなっています。電源コネクターは別途専用端子を利用。天板はフラットな仕上げですが、持ち運びというよりも据え置き型として使うことを考えられているのでしょう。
タブレットとしても使える2in1のMateBook E、スリムなモバイルノートながらもハイスペックなMateBook X、そしてオフィスなどの需要にも対応できるMateBook D。ファーウェイのノートPCのラインナップはかなり充実してきたようです。