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SolidFire製品で遠隔データ連携を検証

地域キャリア3社、オールフラッシュストレージで災害対策へ

2016年04月27日 07時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 ソリッドファイアージャパンは4月26日、北海道総合通信網(HOTnet)、北陸通信ネットワーク(HTNet)、エネルギア・コミュニケーションズ(エネコム)の通信キャリア3社と協力し、オールフラッシュストレージを活用した遠隔地レプリケーションの実証実験を行ったと発表した。通信サービスの災害対策などに活用していく考え。

 HOTnet、HTNet、エネコムの3社は、高速なオールフラッシュストレージを基盤とした災害対策環境でのネットワークへの影響を測り、その構築・運用指針を得る目的で、ソリッドファイアー製品を活用したデータレプリケーションの実証実験を行った。災害対策として、遠隔地の拠点を連携させたデータ復旧環境へのニーズも高まっていることから、北海道、北陸、広島でそれぞれ通信事業に携わる3社が協力。オールフラッシュストレージを活用して相互にデータを持ち合う環境について、実際に構築・検証したという。

 具体的には、3社が運営する北海道、北陸、広島の3拠点のデータセンターにそれぞれ配置されたオールフラッシュストレージを連携させ広域分散ストレージクラスタを構成し、各拠点間でデータレプリケーションを実施。加えて、特定拠点のシステムを停止させ、その他の拠点でデータの復旧を行いながら、利用者へのサービスを継続する実際の構成・運用についても検証を行った。

実証実験のイメージ

 この結果、拠点間でのレプリケーションを行う際に必要な回線帯域や必要となるシステム構成とリソース、そして実際の運用時に必要となるオペレーション面の要件など、さまざまな状況での知見を獲得。特に、災害発生時に想定される回線帯域の制限に対応するために、ソリッドファイアーのフラッシュストレージが備える重複排除やデータ圧縮による送信データの軽量化などの機能が災害発生時にも有効であることが確認できたとしている。

 今後3社は、オールフラッシュストレージを最大限活用したクラウド基盤の運用性向上などに取り組み、災害時の通信サービスへの活用や利用者向けサービスのさらなる改善に生かしていく予定。

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