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「Japan VR Summit」開催記念特別寄稿:

よくできたVRは現実を操作する

2016年04月18日 11時00分更新

文● 藤井直敬(VRコンソーシアム代表理事) 編集● 盛田 諒

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5月10日、GREEとVRコンソーシアムが「Japan VR Summit」を開催する。日本のVR市場振興を目的としたビジネスカンファレンスだ。カンファレンス開催を前に、VRコンソーシアム藤井直敬代表理事が「VRとは何か」を解説する。

バーチャルとは現実と非現実の間にさしこまれるもの

 ぼくが「VRとは何か」と聞かれたら「人類の認知を拡張し、進化させる環境技術」と答えます。空間そのものがテクノロジーによって拡張するのだと。

 VRのしっかりした定義は、じつは日本では広まっていません。一般的には「仮想」と訳しますが、本来は仮想ではなくて「見た目は異なっていても、実質的には同じもの」。日本語の「仮想現実」は本来の定義からはズレています。

 本当は存在しない世界をつくり、そこに人間を放りこみ、あるいはみずから飛び込んで何かをするものととらえがちですが、もっと意味が広いものなんですね。

 たとえば、いまぼくはみなさんに向けてしゃべっているとします。けど、本当はただのロボットかもしれない。だけど、見た目はそこにいるとしか思えない。そういうものが一種の「バーチャルリアリティ」です。

 自分たちが現実だと信じているもの、それが現実です。

 現実か本当はないものかを確認する唯一の方法は「触る」ことだけ。でも、世の中に触れないものはたくさんありますよね。六本木・森ビルだって、本当はいちばん上の階は「ない」かもしれない。でも「ある」と信じている。それが現実です。

 現実とそうではないものの隙間に、いろんなものをさしこむのがバーチャルです。ヘッドマウントディスプレイとヘッドフォンをつけてしまえば、なんでもできる。今や身体のトラッキングもできるようになり、境界を超えようとしています。

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