5型液晶やクアッドコアCPUを搭載する
ディスプレーサイズは5型と大きめだが、解像度は720×1280ドットとWindows 10 Mobile端末としては標準的。ストレージは16GBのeMMCを内蔵し、メモリーは1GB、CPUはクアッドコアのSnapdragon 210(MSM8909)を搭載している。エントリー向けの性能と考えていいだろう。
Androidと同様、容量を増設できるmicro SDカードスロットや充電・データ通信用のmicro USB端子を搭載しているのは便利。iPhoneよりも優れているポイントだ。加速度センサーやGPSなどスマホの装備は一通り備えており、カメラはフロントが200万画素、リアが800万画素となる。無線LANはIEEE802.11 b/g/nに準拠しており、11acに対応していないのはちょっと残念だ。バッテリーは2300mAhで、連続通話時間は最大400分となる。
通信機能では、3G/W-CDMAがBand1/5/9/19、4G/LTEがBand1/3/5/19をサポートし、ドコモの800MHz帯も利用できる。SIMはデュアルスロットになっているが、国内ではSIM1スロットのみを利用する。今回は、手元にあったMVNOのSIMを入れてみたが、すぐにLTEで接続できた。
定番アプリは一通り揃っている
Windwosストアには、ビジネス・プライベートで使うスマホアプリの定番は一通り揃っている。Facebook、LINE、乗換NAVITIME、Twitter、Evernote、Instagram、Kindle、Amazon、食べログ、Skype、Shazam、Tumblr、Ubaer、LinkedIn、Netflixなど、筆者が使うぶんには不足はない。
ただし、ゲームはまだ致命的に少ない。Minecraft PocketやCandy Crush Sodaがあるのはいいが、それだけではなぁ、という感じ。スクウェア・エニックスがファイナルファンタジーなどを投入してくれるのはうれしいところ。ほかのメーカーも出してくれるといいのだが。今のところ筆者がWindows 10 Mobile端末で一番プレイしているのは「Royal Revolt 2」だ。
基本的にアプリは快適に動作する。CPUの性能が高くはないため、一瞬待たされる感じはあるが、イライラするほどではない。大きなファイルを扱ったり、負荷の高いゲームをプレイしない限りは問題なく操作できるだろう。確かに、iPhoneのなめらかな操作感と比べるともっさり感じることもあるが、仕方がないところ。マイクロソフトが将来改良してくれることを期待したい。
端末は安いしSIMも無料とコストパフォーマンスが◎
「DG-W10M」を利用するには、別途SIMが必要になる。SIMフリー端末なので、さまざまなSIMが利用できる。格安SIMで毎月の通信料を抑えたいところだ。格安SIMの契約には初期手数料が発生するが、「DG-W10M」を購入する場合は「FREETEL SIM」の初期費用3000円がタダになるサービスも用意している。「FREETEL SIM」は音声通話付きでデータ通信量100MBまでなら月額999円と格安。5GBまででも2220円/月と、大手と比べれば随分節約できる。
端末価格も、前出の通り税込で1万9980円。この圧倒的なコストパフォーマンスは魅力的だ。端末さえ購入してしまえば、後は各プランの基本料と通話料だけ。現在、スマホの通信費に5000円以上かけている人なら、あっという間に元が取れるだろう。また、スマホをよく落とす人は、破損や水濡れも保証してくれるセーフティサービスも契約しておくといいだろう。月額380円とお手頃。
「DG-W10M」なら大手キャリアの端末よりもずっと安く手に入るし、運用費も抑えられる。自宅やオフィスでWindows 10搭載PCを使っているなら、Windows 10 Mobile端末がさらに便利に使えるのでオススメだ。
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筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。