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JVCのハイレゾヘッドフォン第2弾「HA-SW01」「HA-SW02」

この爽快感は木だから? 繊細で自然なWOOD 01の音色

2015年11月10日 20時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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WOOD 01。木製のハウジング部分に細い横線が入っているが、これは無垢材を積み重ねた構造のため。強固で水分や温度による変形も少ない素材とのこと。

木製とワイドレンジは両立するのか?

 「木製振動板を使ったハイレゾ対応ヘッドフォンが登場する」と聞いて取材に向かった。しかし最初は「本当にいい音がするのか」と半信半疑だった。

 最近の高級ヘッドフォンはハイレゾ対応をうたうものが主流となっている。

 40kHz以上の高域の再生ができる点が条件のひとつに含まれているが、超高域を再生するための振動板は、一般的に強く軽く(薄く)なければならない。果たして、Hi-Fi機器としてワイドレンジと正確な特性をきちんと実現できるのか? 木は楽器などに用いられている素材であり、響きの良さは言うまでもないが、歪んだり、高域が伸びなかったり、変な癖はないのだろうか、と心配していたのだ。

発表会では家入レオさんが目の前で歌い、その声をスタジオ機材を通じて直接聞くという、めったにない機会も。

記者の取材席の前に写真のような機材が置かれ直接モニターする形。録音するアーチストのモニター環境と同じ。

 もちろん実際に音を聞いて、その心配は杞憂に終わった。ビクタースタジオで最も大きな301スタジオの収録ブースで、演奏者がモニターするのと同じ機材を通して聞いたサウンドは独特の解放感があり、アコースティック楽器も人の声にも特有の豊かなニュアンスが加味されていた。もちろん、音はきめ細かく情報量も豊富。原音の再現(=Hi-Fi)という意味でも満足がいくものだ。ほかのヘッドフォンにはない個性を感じる一方で、ハイレゾ再生の魅力も存分に味わえる。そんな優秀な製品に仕上がっている印象を持った。

JVCらしさを込めた、ハイレゾヘッドフォン第2弾

 JVCケンウッドが11月10日に発表した「HA-SW01」(WOOD 01)と「HA-SW02」(WOOD 02)は、ユニークな木製の振動板を採用したハイレゾ対応ヘッドフォンだ。同社のハイクラスヘッドフォン「CLASS-S」シリーズとしては、9月発表の「SIGNA 01/02」に続く第2弾の製品となる。

WOODシリーズとSIGNAシリーズ。

 WOOD 01/02は、ともに直径40㎜の新開発のウッドドームユニットを採用。出力音圧レベルは105dB/1mW、再生周波数帯域は8Hz~45kHz。インピーダンスは56Ω。最大許容入力は1500mW。重量はWOOD 01が約330g、WOOD 02が約320gとなる。

 価格はオープンプライスで、店頭での販売価格はそれぞれ7万円台半ば、5万円台半ばになる見込み。12月の販売開始を予定している。

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