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「ガイアの夜明け」で話題 腕時計Knotが欲しくなる理由

2015年10月21日 06時30分更新

文● T教授 編集● 盛田 諒(Ryo Morita)

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Knotの純国産腕時計。価格は左側の組み合わせ(クロノグラフ)が2万5920円、下側の組み合わせ(スモールセコンド)が2万520円

 クォーツ技術の浸透と低価格化、そしてガラケーの登場以来、とどまるところを知らないスマートフォンの拡大急成長で、単に時刻を知るためだけの腕時計はその身の置き場所を失いつつある。

 そして従来の腕時計メーカーとは畑違いのICT企業から続々と発売されるスマートウオッチ。これら新旧の腕時計が入り混じった混沌とした世界に、東京吉祥寺に本拠を置く純国産の腕時計企画会社「Knot」が参入した。

安くても本格的な日本製の「質」

 Knotの腕時計は、古くはドイツのBRAUNやデンマークのJACOB JENSEN、新しいところではOBAKUやBERING、SKAGENなどが目指したミニマルでシンプルな腕時計とベクトルは似ている。

 Knotの腕時計が大きく異なるのは、伝統があり経験豊富な国内の腕時計生産技術を最大限活用し、品質を左右する素材選びにこだわり、単に現在時刻を知るための道具から脱却し、持つ人の個性を表現できるカスタマイズを可能にしたこと。

ケースとストラップを別々に注文できるのがKnotの特徴

 かつて腕時計産業は販売競争の激化から、多くの生産拠点を人件費の安い海外へシフトした。確かに製造コストは下がったが、部品の手配や販売、流通など、顧客に商品が届くまでには多くの無駄や遅延、品質問題が潜んでいた。

 これらは腕時計業界より先にIT産業が身を持って経験したことでもあった。既に多くのパソコン製造業などでは、総合的な品質向上やカスタマーサポート、そしてブランド管理の観点から多くの商品の再国産化を実現している。

 Knotもこれらと同様に、ぶれないコンセプトの商品を国内工場ながらアフォーダブルな価格で製造。そして顧客に商品が届くまでの流通の階層的な無駄を最小化し直販を基本戦略とした。成熟期を迎えたネット社会と、Knot腕時計のリーズナブルな価格体型が実現させた腕時計の新しい戦略だ。

高級バッグや財布に使われる栃木レザーを使ったストラップが魅力

日本の職人が作るストラップの「技」

 筆者はKnotのSMALL SECONDモデルSILVER_IVORYという最もシンプルなモデルを発売とほぼ同時に購入した。Knotがドイツやデンマーク系のミニマルデザイン腕時計となにより違う点は、ストラップの豊富なバリエーションだ。

 筆者は季節ごとに使うストラップを取り替える。汗をかきやすい夏はシルバーのメタルメッシュ、春や秋はブラウン系のイントレチャートレザーを愛用している。

 そしてつい最近、OAK_SILVER TOCHIGI NATO TYPEとBROWN_SILVER TOCHIGI ORIGINAL HAND STITCHの2つを購入し、ストラップのバリエーションは全部で4種類になってしまった。

栃木レザーストラップ
NATOタイプのレザーストラップもある

 レザーストラップはKnotと栃木レザーの共同開発による、天然革をベジタブルタンニンを使ったていねいな鞣し(なめし)工程を経たもの。長く使えば使うほどエイジング効果により手放しがたい一品となる。

 最低でも年に4回、多いときはもっと頻繁にストラップを交換することになった筆者のKnot SMALL SECONDモデル。腕時計の初心者でも簡単にストラップが交換できるテクノロジーを標準搭載している。

 一般的に、腕時計本体とストラップは通称“バネ棒”と呼ばれる、スプリングを内蔵した伸縮する小さなピンを使用する。バネ棒は特殊な専用工具で取り外しするため、その作業はなかなか難しい。

ストラップが簡単に取り外せるのも魅力

 しかし、Knotの腕時計は、すべてのストラップの取り付けに、世界的な腕時計ベルトメーカーであるフランス“カミーユ・フォルネ社”が考案した“アビエ式ベルト”と同じ方式を採用している。

 「Easy Lever」(イージーレバー:ピン付きのバネ棒)と呼ばれる仕組みで、大事な腕時計本体を傷つけず、手短に、かつ安全に付け替え作業が出来るのだ。

日本の伝統工芸「くみひも」がストラップに

ファッションを引き立てる和装の「艶」

 1つの腕時計に着せ替え交換用ストラップを4本も買ってしまった筆者だが、ここに来てまた新しい魅力的な“くみひもストラップ”が登場してしまった。京都宇治に本拠をおく「昇苑くみひも」とKnotの共同企画商品だ。

 仏具・経典から和装には必須の伝統的な工芸品であるくみひもは、既にケータイストラップやチャーム、キーホルダーなど多くの紐系アイテムに使われるもの。しかし、腕時計ストラップのように幅が18mm前後もあるものはなかなか類似品がない。両者の創意工夫があり、1年がけで商品化に成功したようだ。

ふだんは和装に使われる

 結局5本のストラップを揃えてしまった筆者だが、豊富なストラップをより有効に活かすには、もう1つ別の腕時計本体があればいいことに気がついてしまった。

 愛用しているSMALL SECONDモデル以外を──と思って探したところ、Makuake限定モデルとして圧倒的な人気を博していたブラックIPコーティングのクロノグラフ(BLACK_NAVY_CHRONO)が一般販売されていることを知った。

ブラックIPコーティングのクロノグラフ(BLACK_NAVY_CHRONO)

 シャープなベゼルは“ブラックIPコーティング”で、文字盤は深いネイビー。シルバーのインデックスと針のコントラストが良好な視認性を約束してくれそうだ。

 前回、SMALL SECOND腕時計と一緒に買ったMILANESE MESH SILVERのストラップは、カラー的にマッチしそうにないと感じたが、Knotのウェブサイトのカスタムオーダーのページでシミュレーションしてみたら、予想に反してまんざらでもなかった。これはまたもう1つ腕時計本体が増えてしまそうな予感だ。

 Knotの腕時計本体とストラップの組み合わせは、既に5000種類以上が可能だ。

 しっかりした開発コンセプトに裏付けされた、プレミアム素材を活用した完全国産のハードウエア。常に新しいコトに挑み、高品質を前面に押し出したストラップ。そして1万円台から実現出来るフルチョイスの腕時計システム。

 Knotが国産腕時計の新しいブランドの一翼を担うのも時間の問題だ。


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T教授

T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

(提供:Knot)

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