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人工知能で炎上対策 すごいぞクーロン『QuACS』

2015年09月11日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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謎の会社クーロンに注目である(写真は同社発表会で撮影)

 ついに人工知能がわたしたちメディアの世界にも入ってきた。

 人工知能を搭載したウェブメディア向けのコメントシステム『QuACS』(クアックス)が登場したのだ。開発元のクーロンは、2013年設立のスタートアップ。サイトにJavaScriptを数行加えるだけで記事にコメント欄をつけられる。


メディアのトンマナをNG設定に反映

 ウェブメディア『ねとらぼ』『東洋経済オンライン』などが導入したコメント欄はいずれもクアックスのシステムだ。利用者が書きこんだコメントの中身を人工知能に読ませ、必要に応じてフィルタリングをかける機能がある。

「違法なこと、薬物取引、青少年に有害な内容は一律掲載しない。児童ポルノは欧米基準。誹謗中傷は『バカ』『アホ』の上はフィルタリングの強弱は特徴に合わせてこまかく設定し、カテゴリごとに独自のレギュレーションができます」

コメントシステム『クアックス』

 いわゆる炎上・荒らしを防ぐしくみだ。たんにNGワードをはじくのではなく、自然言語処理・機械学習・行動分析により、メディア独自のトーン&マナー(トンマナ)にもとづく基準を設けることもできる。

「『クソ端末』という言葉も媒体によってOK、NGがわかれます。あと『バカすぎワロタwwww』とかも、インターネットに親和性の高いところはOKだったり。あと『野球バカ』はどこでもOKとか、そうした使い分けができます」

 ビジネスモデルは広告ベース。コメント数回に1回の割合で広告をはさんでいく。メディアは無料で「荒れない」コメント欄が使えるのでWin-Winだ。

 彗星のように突如として登場してきたクーロンだが、いったい何者なのか。

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