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香港の同人誌即売会「Creative Paradise(創天綜合同人祭)02」が楽しい!

2015年08月04日 17時00分更新

文● 松永和浩 写真●松永和浩 編集●末岡大祐/ASCII.jp

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 そして、本題の同人誌即売会「Creative Paradise(創天綜合同人祭)02」。ACGHKの順路に組み込まれているため、ACGHKの多くの入場者がCreative Paradiseにやってくる。当然、家族連れや未成年も多く、そのためこの即売会では18禁指定の頒布物は一切禁止となっている。

 およそ150サークルが並ぶ会場内だが、同人誌と同じくらいの規模でグッズ類が並ぶ。ラインナップを見ても日本とは少し雰囲気が違うようだ。

 こちらは香港で一番人気のサークル「風林火山」の列整理のための看板。最後尾ボードと「最後尾ではありません」ボードの2種類があるのは日本と同じ。ただ、最後尾ボードはなぜか日本語表記となっていた。

 今回のCreative Paradiseでは日本から「いちごさいず」、「緋い笑撃」、「Snow Ring」、「Will be Here」、「さちぶどう」の6サークルが招待され出展していた。日本からのサークルには一人ずつの通訳が付けられ、言葉の問題もクリアできる体制となっていたところはとても親切な対応だ。

 このCreative Paradiseでの通訳の方々は、ただの通訳ではない。みなさんがそれぞれ同人創作のスキルを持つクリエイター、ぶっちゃけオタクな方々なのだ。さちぶどうさんのサークルを担当した通訳のRokubaさんはなんとボカロP。ニコニコ動画を中心に日本語詩の楽曲を自作のイラストに乗せて公開している。彼女の公開マイリストはこちら

 即売会がACGHKの4日間の会期中のうち、2日間開催されるため、サークル入場証も日本の、例えばコミックマーケットなどのチケットタイプのものと違い、首から提げるクレデンシャルパスタイプのものとなる。

 香港の同人誌製作環境はほぼデジタル直描きで、手描きの文化はほとんど無いという。そのためイラストを添えたサインや色紙などはかなりレアなものだということで、日本から来たサークルの方々が色紙やサインを描くとわかるや否や、それを取り囲んで熱心にその過程を覗き込む姿が印象的であった。

 このCreative Paradiseは即売会だけのイベントではなく、2つのステージを使ったステージイベントも注目だった。特に25日の声優・増田俊樹さんのライブは大熱狂! 踊ってみた系のイベントでは曲に合わせるコールが日本語だったのも非常に興味深かった。そして、日本と香港の同人作家による交流トークイベントも開催され、日本側からはSnow Ringの白羽奈尾さん、Will be Hereのwingheartさんが参加して交流を深めていた。

 ACGHKとCreative Paradiseの代表であるC.P氏いわく、2年後にはこのイベントを300サークル、そしてゆくゆくは独立開催できるイベントに育てたいとのこと。そのためには同人創作の先駆者である日本の方々と密にコミュニケーションが必要だと考えていらっしゃるようで、そのためにも日本のサークルの方々にも参加しやすい環境を整えるとおっしゃっていました。

写真中央はACGHKとCreative Paradiseの代表であるC.P氏

 Creative Paradiseのサイトには日本語ページも用意されているので、気になる方はチェックしてみて欲しい(こちら)。もうそろそろ日本のコミックマーケットも始まるが、こういった同人創作の文化は世界をめぐり始めているようだ。

 後日、コスプレ編も掲載予定なので期待していてほしい。

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