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Windows Info 第44回

Windows 10のテクニカルプレビューに搭載された新機能を見る

2015年04月29日 12時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII.jp

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そもそもなんでまったく新しい
ブラウザが必要なのだろうか? IEはどうなる?

 新しく登場したブラウザ「Project Spartan」だが、そもそもどうして新しいブラウザが必要なのだろうか? IEではどうしてダメなのだろうか? おそらくは、高速なレンダリングとJavaScriptの実行、HTML5アプリへの対応など、ChromeやFireFoxなどの最近のブラウザと同じような構造を持つブラウザが必要になったのだと考えられる。

 IEでも、表示の高速化やJavaScriptの高速化は可能だったが、そもそも標準にさまざまな独自機能を追加してきたため、このままでは、HTML5アプリなどへの対応が不可能と判断したのだと考えられる。いくつか理由はあるようだが、結果からいえば、ChromeやFireFoxと同じようなことができるようになると考えればいいだろう。

 また、マイクロソフトとしては、これまでウェブアプリのターゲットとしてIEを使ってきたため、これをすぐにやめるわけにもいかない。IEとSpartanではHTMLをページとしてウィンドウ内に表示する「レンダリングエンジン」が違うため、まったく同じHTMLを与えたとしても、同じ表示にはならない。別に作ったのは、IEとは違った表示をさせたいからだ。IEに関しては、今後はメンテナンスのみで、従来との互換性のために残し、今後はSpartanをメインにしていくという考えなのだと思われる。

 しかし、Spartanには、独自の部分がないわけでもない。たとえば、検索機能でコルタナがサポートしているとか、ページに対して注釈を付けることが可能という点だ。表示されているテキストを選択したあと、コンテキストメニューを表示させると「Ask Cortana」という項目が表示され、これをクリックすると、選択した項目に関してCortanaが検索を行ってくれる。

テキストを選択して右クリックすると「Ask Cortana」という項目が表示され、ここからコルタナに問い合わせができる

コルタナによる検索結果。おすすめの項目や関連キーワード、関連するビデオやレビューなどが検索結果として提示される

 設定には、「Have Cortana assist me in Project Spartan」(コルタナがプロジェクトスパルタンで私をアシストするように設定する)といった項目があるのだが、筆者の環境ではグレーアウトされたままで設定変更はできなかった(。なお、テクニカルプレビューでは限定された言語、地域でしかCortanaはサポートされていないため、たとえば、言語を英語、地域を米国などに設定していないと利用できない。

Spartanの設定にはコルタナの検索を有効にするかどうかの項目があるが、グレーアウトしていた

 注釈機能は、タイトルバー下、右側にあるペンで書き込んでいるアイコンのボタンを使って起動する。不透明、透明(マーカー)の2種類のペン、消しゴム、付箋、領域切り取りといったツールが利用でき、書き込んだページは、お気に入りかリーディングリストのどちらかに登録できる(ただし、実体が登録されるフォルダは別の場所になるようだ)。

注釈機能は、タブバー下の注釈アイコンで起動する。ここではペンとマーカー、テキストを記入できる付箋などが配置可能

 ざっと使ったところ、まだかなり荒削りな状態で、ページ表示が正しく出来なかったり、エラーで落ちたり、止まってしまうこともある。特に言語設定によっては表示が空白のままになることもあった。これからの成長に期待というところで、テクニカルプレビューからのウェブアクセスではIEに頼る場面も出てくるだろう。なお、インストール状態によってはスタートメニューにIEのアイコンが表示されないが、「C:\Program Files\Internet Explorer」にiexplore.exeがある。

 タブレットモードは、Windows 10のテクニカルプレビューの初期から搭載はされていたが、新ビルドでは、一部の2in1機種などでモードの自動判定が可能になった。たとえば、SurfacePro2では、オプションのキーボードの装着、着脱でタブレットモードの自動切り替え機能が働く。そしてモードを変更するときの確認の有無を設定が「設定」→「システム」→「タブレットモード」でできるようになっている。

MicrosoftのSurface Pro2では、オプションのTypeキーボードの着脱でタブレットモードのオン/オフが可能だった

「設定」→「システム」→「タブレットモード」で、切り替え時の確認の有無や自動切り替えなどを設定できる

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