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普段使いはファンレス動作!!

最新ゲームも快適に遊べるGIGABYTEのGeForce GTX 960

文●藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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 重量級ゲームを快適に遊べるミドルレンジGPUとしては高い3D性能と良好なワットパフォーマンスで、1月末の発売解禁以来、3万円前後で購入できるビデオカードの選択肢を独占している「NVIDIA GeForce GTX 960」搭載モデル。

 注目ゲームに備えてビデオカードのアップグレードやゲーミングPCの新調を考えている人にオススメな、第2世代Maxwellアーキテクチャーを採用するGPUだ。

NVIDIAのミドルレンジGPU「GeForce GTX 960」を搭載したビデオカード。普段使いの静音性と快適なゲーミングを両立しつつ、2万円台後半~3万円台前半で選ぶなら、ほぼ一択の状況だ

 その注目のゲームと言えば、警察とマフィアという今までとひと味違う戦場(まさに警泥)を楽しめる「バトルフィールド ハードライン」、知り合いとプレイすると人間関係にヒビが入りそうな4(ハンター)vs1(モンスター)で戦いを繰り広げる「EVOLVE」、そして「ファイナルファンタジー XIV」の拡張パック「蒼天のイシュガルド」(6月23日発売予定)で実装されるDirectX 11バージョンなど。この春は大作が目白押しだ。

 店頭には定番のオーバークロックモデルや「メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ」(MSV)付属モデルに、メモリー容量が2倍となる4GB搭載モデルと、さまざまなモデルが並んでいる。

 さらに昨今のビデオカード選びで重要な要素のひとになっているGPU温度や負荷(消費電力)に応じて、GPUクーラーのファンを停止させるセミファンレス動作も、「GeForce GTX 960」では、セミファンレス技術をNVIDIAが提供。多くのメーカーが、静粛性に優れたセミファンレス仕様を採用しているとあって、どの製品を購入するか、悩んでしまう状態になっている。

 悩みどころの多い「GeForce GTX 960」搭載ビデオカードのなかで、光るものを感じるのが、実売価格が2万7000円前後と手ごろな価格帯になっているGIGABYTEの「GV-N960WF2OC-2GD-GA」だ。

デュアルファン仕様のオリジナルGPUクーラー「WINDFORCE 2X」の搭載や、MSVの付属など、購入意欲を刺激するポイントが満載の「GV-N960WF2OC-2GD-GA」

 最安クラスの価格帯ながら、静粛性や冷却性能に定評があるデュアルファン仕様のオリジナルGPUクーラー「WINDFORCE 2X」や独自設計基板を採用するなど、GIGABYTEのこだわりを満載している。

 今回は、GIGABYTEのオリジナルGPUクーラー「WINDFORCE 2X」の冷却性能や、普段使いでのセミファンレス動作、オーバークロック耐性チェックなど、「GV-N960WF2OC-2GD-GA」の魅力を徹底紹介していこう。

「GV-N960WF2OC-2GD-GA」の
スペック&外観をチェック

 まずは、スペックや外観でGIGABYTE「GV-N960WF2OC-2GD-GA」の魅力をチェックしていこう。

リファレンスデザインではなく、GIGABYTEオリジナルの基板とクーラーを採用するオーバークロックモデル「GV-N960WF2OC-2GD-GA」

 ゲーミング性能に影響するGPUクロックは、わずかだがNVIDIAのリファレンスクロックからクロックアップされており、ベースクロックが89MHzアップの1216MHz、ターボブーストが101MHzアップの1279MHzになっている。

 ターボブーストクロックの最大値は、GPUコアの品質などで違ってくるが、今回試した「GV-N960WF2OC-2GD-GA」では、最大1341MHzまで上昇と、なかなかいい感じになった。

 より高いオーバークロック仕様になっている上位モデルの「GV-N960G1 GAMING」シリーズのように、GIGABYTEが「GPU Gauntlet Sorting」とうたっている選別GPUではないものの、当たりもGPUも混ざっている可能性は大だ。このあたりは後ほど、さらなるオーバークロックを試して見極めていきたい。

GV-N960WF2OC-2GDのスペック
GPU NVIDIA GeForce GTX 960
GPUアーキテクチャー GM206(Maxwell)
製造プロセス 28nm
ストリーミング
プロセッサー数
1024基
テクスチャーユニット数 64基
コアクロック 1216MHz(リファレンス1127MHz)
ブーストクロック 1279MHz(リファレンス1178MHz)
メモリータイプ GDDR5
メモリー容量 2GB
メモリー転送レート(相当) 7010MHz
メモリーバス幅 128bit
補助電源 6ピン×2
出力インターフェース DVI-I×1、DVI-D×1、HDMI×1、DisplayPort×3

GPU-Zのスクリーンショット。“Fan Speed(%)”は20%で認識されているが、“Fan Speed(rpm)”は0rpmのファン停止状態になっている

GPU-ZでGPU品質を表わす“ASIC Quality”(高いほど少ない電力で高クロック動作が可能)を表示させると64%だった。高いとは言えない値だが、1341MHz動作のブーストクロックは、オーバークロックに期待できそうだ

 ゲーミングには影響しないが、4K液晶やマルチディスプレー構成を考えている人にうれしい豊富な出力インターフェースもポイントのひとつで、DVI-D、DVI-I、HDMIを各1基、DisplayPortを3基と計6基もの出力端子を装備。

出力端子はDVI-D×1基、DVI-I×1基、HDMI×1基、DisplayPort×3基を装備。4K液晶でマルチディスプレーを構築するのも可能だ

 これは「GeForce GTX 960」搭載ビデオカードのなかでも抜きんでている。同時出力はほかの製品と同じく4画面までだが、出力端子が豊富なのは評価したい。

自動的に接続された任意のモニターを検出して4画面のマルチディスプレーを構築するGIGABYTE「Flex Display テクノロジー」

 続いては筆者的に高ポイントだった補助電源コネクターの向き。細かいところだが、通常とは補助電源コネクターが逆向きに固定されており、抜き差ししやすくなっている。

 補助電源を頻繁に抜き差しすることはないが、掃除などのメンテナンス時に、コネクターが抜けずにイラッとすることはなくなる。独自基板採用だからこそと言えるが、意外とこの部分に気を配っているメーカーは少ない。

通常とは補助電源コネクターが逆向きに固定されており、抜き差ししやすくなっているのがポイント

 なお、補助電源はNVIDIAのリファレンスデザインでは6ピン×1基だが、「GV-N960WF2OC-2GD-GA」では6ピン×2基仕様になっており、オーバークロック動作の安定度を高めている。

(→次ページヘ続く 「進化を続けるGPUクーラー「WINDFORCE 2X」」)

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