NTTコミュニケーションズは、ドイツのデータセンター事業者であるLux e-shelter 1 S.a.r.l.(以下、e-shelter)を買収。株式の86.7%を取得することについて株主と基本合意に達し、2015年3月2日(日本時間深夜)に株式取得に関する契約を締結した。
e-shelterは、ドイツを中心に欧州大陸にサーバールーム面積合計約7万2500㎡のデータセンターを保有するドイツ最大手、欧州全体でも有数のデータセンター事業者。大規模な土地・建物を所有し、異なる変電所から冗長構成で引き込んだ120MWクラスの大規模変電設備を敷地内で運用する。これにより、拡張性・柔軟性に優れたコロケーションサービスを実現しており、そのビジネススキームも優れているという。
従来、NTT Comはグループ会社であるGyron(ジャイロン)を通じてイギリス国内中心に大規模なデータセンターの展開を進めてきた。一方、欧州大陸においては旺盛な需要へ対応できる十分な規模のデータセンター設備を保有していなかったという。今回の株式取得により、NTT Comグループの欧州におけるデータセンターのサーバールーム面積は、4都市約1万9500㎡から9都市約9万2000㎡へと大幅に拡大。欧州で第3位の規模のデータセンター提供能力を有することになるという。
欧州大陸でのデータセンターのサーバールーム面積を大幅に拡大したNTT Comグループはグローバルシームレスなクラウド・データセンターサービスへの旺盛な需要への対応力を強化する。またe-shelterは、NTT Comグループ各社と連携することにより、新たにアジアや北米などへカバレッジを拡げることになるほか、NTT Comが提供するネットワークやクラウド基盤を活用することで、顧客のグローバルな展開ニーズへのより幅広い対応が可能となる。加えて、欧州大陸における競争力強化のためのe-shelterによる迅速な事業拡大が可能になるという。