「VAIO Z」徹底レビュー - 使い勝手最高、驚きのモンスターモバイル
高性能パーツによる圧巻の基本性能
次に、「VAIO Z」のベンチマーク結果をご覧いただこう。テストに使った試用機のパーツ構成は以下のとおり。上位パーツを選んだ、いわゆる「最強構成」と呼ばれる仕様だ。なお、あくまで試用機である点、ベンチマーク結果はパーツ構成によって大きく変わる点を、あらかじめご了承いただきたい。
試用機のパーツ構成 | |
---|---|
CPU | Core i7-5557U(3.1GHz) |
メモリー | 16GB |
グラフィックス | Intel Iris Graphics 6100 |
ストレージ | 512GB SSD |
光学ドライブ | なし |
OS | Windows 8.1 Pro Update(64bit) |
まずはWindows 8.1の快適さを計測する「Windowsシステム評価ツール」(WinSAT.exe)を試してみたところ、以下の表のような結果となった。高性能なパーツを搭載しているだけあって、さすがに総合的なスコアは高い。
試用機の「Windowsシステム評価ツール」の結果 | |
---|---|
CpuScore(プロセッサー) | 7.6 |
MemoryScore(メモリー) | 7.9 |
GraphicsScore(グラフィックス) | 6.3 |
GamingScore(ゲーム用グラフィックス) | 6.3 |
DiskScore(プライマリハードディスク) | 8.65 |
なかでも注目は、グラフィックス関連のスコアが6ポイント以上になっている点だ。Haswell世代のCPUに搭載されていたIntel HD Graphics 4000シリーズでは、5ポイント台がほとんどだった。Broadwell世代のIntel HD Graphics 5500(CPU内蔵)でも、6ポイント未満であることが多い。
Haswell世代にもTDPが28Wで内蔵GPUとしてIntel Iris Graphics 5100(CPU内蔵)を搭載したCore i7-4558U(2.8GHz)やCore i5-4288U(2.6GHz)は存在していたが、Windowsノートで使われることはほとんどなかったと言ってもいい。その意味では、モバイルノートの3D性能は「VAIO Z」によって新たな局面に突入したといえる。
「CrystalDiskMark」 - シーケンシャルリードで1336MB/秒
次に気になるのは、M.2 PCIe x4で接続されたストレージの性能だ。「CrystalDiskMark」でアクセス速度を計測してみたところ、シーケンシャルリードで1336MB/秒と驚異的な結果となった。同じくストレージのアクセス速度を計測する「TxBENCH」を試してみたところ、こちらは1546.9MB/秒という結果が出ている。ストレージとして採用されている「Samsung SSD SM951」は、PCIe 3.0接続時でシーケンシャルリードが最大2150MB/秒とされている。ストレージ自体の最大速度よりは遅いものの、これだけの速度であれば十分すぎる結果だ。
CPUの性能を計測する「CINEBENCH」
CPUの性能を計測する「CINEBENCH」では、15W版のCPUよりも高い結果が出ている。消費電力はやや大きいものの、負荷の高い作業を行なう用途に向いている。
「PCMark 8バージョン2」も十分高いスコア
「PCMark 8バージョン2」では、日常的な作業の性能を計測する「Home conventional 3.0」で「2681」、ゲームやクリエイティブ系ソフトの快適さを計測する「Creative conventional 3.0」で「2759」という結果となった。クアッドコアCPUを搭載したスタンダードノートやデスクトップなど据え置きタイプのPCよりはスコアは低めだが、デュアルコアCPU搭載のモバイルノートとして考えれば十分高いスコアだ。
「PCMark 8バージョン2」実行中におけるCPUの動作周波数と温度を見てみると、周波数は変わりがないものの、ゲーム系のテストでCPUの温度が一時的に80度前後にまで達していることがわかる。非常に高い熱を発しているわけだが、マシンが極端に温かくなっているとは感じられなかった。これは効果的に排熱が行なわれていためなのだが、そのぶん冷却ファンなどの動作音がそれなりに聞こえる(ただし、気になるレベルではない)。
モバイルノートなのにフルHDのゲームもサクサク
続いては「VAIO Z」の3D性能についてだ。総合的な3D性能を計測する「3DMark」では、もっとも負荷の高い「Fire Strike」で「909」という結果となった。これはノート向けのエントリーGPUとほぼ同レベルだと言っていい。海外の3Dゲームをプレーするには少々厳しいが、国内で人気のオンラインゲームであれば快適にプレーできる性能だ。
「FFベンチ」はフルHDで問題なくプレイできる性能
「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」では、解像度1280×720ドットの標準画質で「4750」の「快適」という結果が出ている。解像度を1920×1080ドットに変更しても「2396」の「普通」と、問題なく遊べるレベルだ。さすがに2560×1440ドットでのプレーは厳しいが、フルHDでも十分プレーできるスコアが出たのには驚いた。
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「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」ベンチマーク結果 | |||
---|---|---|---|
種別 | 標準品質 | 高品質 | 最高品質 |
1280×720ドット | 4750(快適) | 2834(やや快適) | 2234(普通) |
1920×1080ドット | 2396(普通) | 1396(設定変更が必要) | 1098(設定変更が必要) |
2560×1440ドット | 1392(設定変更が必要) | 808(動作困難) | 651(動作困難) |
「ドラゴンクエストX」「MHF」もフルHDで遊べる
そのほかのゲーム系ベンチマークでも、フルHDの標準画質で問題なく遊べるレベルの結果が出ている。従来のモバイルノートでは1280×720ドットの解像度でなんとか遊べるレベルであったことを考えると、「VAIO Z」はモバイル向けとしては非常に高い3D性能を持っているといえる。
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「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」ベンチマーク結果 | ||
---|---|---|
種別 | 標準品質 | 最高品質 |
1280×720ドット | 5660(快適) | 3904(普通) |
1920×1080ドット | 3525(普通) | 2216(やや重い) |
「モンスターハンターフロンティアベンチマーク第3弾【大討伐】」ベンチマーク結果 | |
---|---|
1280×720ドット | 3620 |
1920×1080ドット | 1814 |
2560×1440ドット | 1091 |
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