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若手ライター天野透が使うVAIO Z 最終回

VAIO Zを買う人に! MacBookも気になりますよね?

2015年08月17日 22時00分更新

文● 天野 透 編集●ASCII.jp

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 VAIO Zが筆者の手元に届き、数ヵ月が経過した。ネットで情報を探すにも、記事や資料を作成するにも非常に快適なマシンで堪能している。ハイエンドのスペックとフリップヒンジの変形機構を武器に、手元で自由自在に情報の閲覧から加工までこなせる強力さはまさに「モンスターPC」と呼ぶにふさわしい。

 さて、ハイエンドのスペックを詰め込んだ13型ノートブックである「VAIO Z」を実際に導入する前にどんな製品を比較検討するだろうか? スペックや用途を考えると、アップルの「MacBook Pro」が気になる読者もいるだろう。

 筆者も興味があり、「やはり比較せずにはいられない」と感じた。

 というわけで今回は「MacBook Pro 13インチモデル」を使ってみることにした。手にすると、ターゲットも容姿もソックリだ。クリエイター御用達で支持するユーザーが多いMacBook Proと比較すると、VAIO Zのどのような特徴が浮かび上がってくるのだろうか。

アップル機器間の連携は、やっぱり優秀

 第1回でも述べたが、筆者はポリカーボネートのユニボディMacBook(Late 2009)にかなり頑張ってYosemiteを導入したユーザーでもあるので、Mac OS Xの扱いはそれなりに心得ている。

 OS Xは早い段階でマルチタッチジェスチャーを導入したOSで、今では当たり前のように使われているピンチやスワイプの操作を、2008年登場のMacBook Airを皮切りにノートのトラックパッド上でも利用できるようにした。もちろんこれは、iPhoneやiPadなどiOSデバイスとも共通する操作感。この一貫性はアップル製品の大きな魅力のひとつだ。

Mission Control

 そういった事情もあり、トラックパッド操作の快適さはやはりMacBook Proに軍配が上がる。ジェスチャー操作の使いやすさは「一日の長アリ」といったところか。特に“Mission Control”(起動しているアプリの一覧表示)の便利さは一級品と言って良いだろう。デスクトップ上のアクティブウィンドウを一覧する“Expose”と、仮想デスクトップを行き来する“Spaces”が非常に快適で、これだけでOS Xを選ぶ理由に充分なりうる。

 というわけで、しばらくMacBook Proを使用した後にVAIO Zへ戻ってみたら、何度もトラックパッドを4本指で左右になぞってしまう癖が出てしまった(Mac OS XのSpacesを呼び出すジェスチャーだ)。

 アップル製品の魅力としては、もうひとつiOS端末との連携がある。

 Apple IDを設定した瞬間からカレンダーやユーザー辞書が同期され、iPhoneにかかってきた電話をiPadやMacBookで受けられるという芸当は、アップル連合のみに許された特権のように思える。

 だがしかし、ここ数年、急激にクラウドサービスが普及しているので、端末を越えたデータの同期も一昔前に比べてずいぶんとハードルが下がった。

 iCloudはWindowsでも使用できるし、WindowsにもOneDriveを介して複数の機器と連携できる仕組みがある。たとえば、Office PremiumのインストールやOffice 365 Soloのマイアカウントページ作成で、OneDriveの容量が1TBに増える。この領域はWindowsだけでなく、MacやAndroid端末からの利用も可能だ。Google ドライブやDropboxなど、クラウドストレージサービスも増えているので、クラウド連携のためだけに「わざわざMac」という決定打にはなりにくい面はあるのだが。

 アクセサリー類についてもアップルのセンスは光っている。

 特にMagSafe 2 ACアダプターは非常によく出来ている。マシンとの接続部にマグネットが仕込まれ、簡単かつ確実な脱着を可能とするこの仕組みは、VAIOの専用端子アダプターよりもずっと取り回しが良い。ただアダプターサイズと形状は、細長いVAIOの方がPCケースに入れやすい。VAIO側にはUSB給電ポートのオマケも付いており、こういった細かな部分は筆者の好みだ。

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