44.1kHz系クロックを追加したことで
DSD再生にもいい影響が
音響処理の話の流れで、クロックについても質問した。ZX2には新たに44.1kHz系のクロックが搭載されており(ZX1は48kHz系のクロック1基のみ)、音にも影響しているからだ。
ZX1はSRC(サンプルレートコンバータ)を使い48kHz系だけでやり繰りしていたところを、44.1kHz系の音源はクロックを切り換えるようになったことは、試聴したときもその効果の確かさを実感している。
「DSDはPCM 176.4kHzに変換するため、44.1kHz系クロックからいい影響を受けている」(佐藤浩朗氏)と、DSDの再生にも効果があることがポイントだ。
NW-ZX2には高音質仕様のmicroSDカードを使え!
NW-ZX2はmicroSDカードスロットが備わっている。つまり、メディアを挿入することで持ち歩ける楽曲数を増やせるわけだが、その際ぜひ使いたいのが、ソニーが3月5日に発売するmicroSDカード「SR-64HXA」である。
「音楽を高音質に再生できる」ことを最大のウリとしたこのメディアは、部品や材料の組み合わせを吟味し、より低ノイズでの駆動を実現したメディアだ。
このために検証を行なっているわけだが、その検証において想定されている音楽プレーヤーこそウォークマンなのである。さすがに、ウォークマンの内蔵メモリーと同じ、というわけにはいかないが、現存するmicroSDカードの中では限りなく近い感覚で音楽を楽しめるという。
現在、microSDカードスロットを搭載するウォークマンは、ZX2とAシリーズであるが、そのどちらにおいても効果が得られる。
実際、同社の一般仕様のmicroSDカードと、SR-64HXAとをウォークマンで聴き比べてみると、後者の方が音の広がり感などが優れているように感じる。
SR-64HXAと同仕様(64GB、スピードクラス10)の一般的なmicroSDカードは、現在4000円前後で売られているが、SR-64HXAの予想実売価格は2万円前後。かなりお高い感じだが、NW-ZX2で高音質を極めたいというのであれば、購入すべきだろう。(ハシモト/ASCII.jp編集部)
(次ページに続く、「新しく登場したウォークマン用クレードルもスゴイ!」)
この連載の記事
-
第2回
AV
NW-ZX2開発陣を直撃! 最高音質へのハードのこだわりに迫る!! -
第1回
AV
フラッグシップウォークマン「NW-ZX2」発売! ZX1との違いと音質をチェック!! -
AV
13万円の高級ウォークマン「NW-ZX2」を隅々まで解説! - この連載の一覧へ