「働く女性」は道遠く 写真:University of Salford Press Office
安倍晋三首相が成長戦略の1つに掲げていた「女性の活躍」。肝心の「女性活躍推進法案」は解散に伴い廃案となり、衆院選の争点にもなっている。多くの女性たちには変化の兆しも見えていないようだ。
楽天リサーチが1日に発表した調査結果によれば、日本が将来女性にとって働きやすい環境になっていく「変化」を現在感じているか聞いたところ「感じている」が全体のわずか約2割(22.5%)という結果になった。
同調査によれば女性の活躍には「育児休暇からの職場復帰」が重要とする声がいまだに多く、課題になっていることが明らかになった。また「育児に専念するより働いてほしい」と考える男性の方が多数派だ。
女性の短時間勤務制度については「積極的に活用すべき」という声が多い一方、男性の短時間勤務は「他の社員への負担」がネックになり「積極的に活用すべき」とする声はごく一部にとどまった。
内閣府の男女共同参画白書によれば、日本の働く女性は諸外国と比べ割合が低く、いまだ5割以上が非正規雇用だ。女性の活躍に向けた意識は高まっていても、労働環境の変化はごくわずかと言える。
調査結果は11月13日~14日の2日間、20歳~69歳の男女、全国1000人に楽天リサーチが調べたもの。