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山谷剛史の「アジアIT小話」 ― 第87回

全中国男性に衝撃! 海賊版動画対策に本腰を入れる中国

2014年11月27日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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動画サイト「快播」の画面
中国男子に人気だった動画サイト「快播」

 今年、2つの大きな中国の海賊版動画サイトの取り締まりが話題となった。どちらのニュースにおいてもコメント数は非常に多かった。

 1つは「快播」という、P2Pと専用プレーヤーを利用した動画サイトだ。4月にガサ入れのニュースと同時にサーバーが停止し、サービスは強制終了された。

 快播公司は、2007年に立ち上がった広東省深センの企業だが、2012年末よりアダルトビデオを中心に海賊版ビデオを配信しはじめたことで、中国男子にはよく知られている。

 同社は広告と1ヵ月10元の有料プランにより、去年は2億6000万元(約45億円)の収入を得ていたそうだ。日本の業界には1円も落ちないが、ポルノコンテンツ見たさに、海賊版サイトで金を落としたのだ。

 中国人のアダルトビデオ熱については、蒼井そら氏が中国でもっとも有名な日本人のひとりであることからも知られている。詳しくは「中国人と日本のアダルトビデオの密な関係」(前編後編)という記事で書いているので、興味があれば合わせて読んでほしい。

 深セン市市場監督管理局は、6月末に快播公司に対し、1年分の売上額である2億6000万元(約45億円)の罰金の支払いを命じた。その高額な罰金額は話題となったのはもちろんだが、その後も快播の話題は続く。

 指名手配された同サイトの総経理の王欣氏が海外逃亡し、8月に韓国で逮捕された。同氏は110日間にわたって海外で逃亡生活を送り、その行動が話題となった。

「給料を払え」と抗議する快播のスタッフ
「給料を払え」と抗議する快播のスタッフ

 また、今月には同サイトのスタッフ300人以上が、快播への給料未払い分に対して集団で横断幕を広げて公の場で抗議を行なった。

 違法な業務に携わっていたとわかっていながら給料をまだもらおうとする行動に、「それはモラル的にいかがなものか」とメディアやネットユーザーが苦言を呈している。

大手のライバル企業が通報し、当局が動いた

 今回中国当局が動いたのは、同じく深センを拠点とする大手ネット企業「騰訊(Tencent)」の通報によるもの。

 最近では、メッセンジャーアプリ「微信(WeChat)」で知られているが、同社はよく他社のサービスを模倣したサービスをリリースすることから、もともと評判は良くない。

 今回通報を行なった原因として「直接のライバル関係にあったから」「奇虎360という別のライバル会社と関係を築いていたから」などと中国メディアは分析する。

 ネットのコメントでは、残念がるコメントのほか、中国男子の裏の定番サービスを通報しサービスを使えなくした、騰訊への恨み節が数多くみられた。

(次ページに続く、「字幕付き海賊版動画を公開した企業も摘発」)

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