8K時代への応用も望みたい
最後に取材をしていて印象的だったのが、液晶テレビの買い換えサイクルについての話だ。シャープの調査によるとこれは8年程度であるという。今から8年前というと、ちょうどシャープが亀山第二工場を立ち上げたタイミング。その時のプレミアム2Kモデルからの買い換え候補として、2Kとしての最高画質を持つ、AQUOS XL20を用意したというのだ。
翻って今から8年後のことを考えてみよう。
2018年より8K試験放送も開始し、2020年には既に東京五輪も開催され、既に8K放送も本格化しているタイミングになることだろう。その時にはAQUOS XL20と同じクアトロン・プロの技術を使い4Kテレビを作ることで、8Kの表現を持ったテレビを商品化できる事になるだろう。XL20の現行のデジタル放送に対する画質研究もまた、8K時代に4Kソースをいかに高精細に表示するかに注力して行われている。
AQUOS XL20は、そんな未来を見据えた技術を2Kから4Kの過渡期に実現させた、技術的にも面白いモデルとして注目したい機種だ。
ポイント:XL20では、4Kカメラで撮影したり、4Kマスタリングした映像をフルハイビジョンに落としたソースだけではなく、一般的なハイビジョン放送を4Kにアップコンバートした際にも恩恵が受けられる画作りにこだわっている。輪郭を立ててもオーバーシュート・アンダーシュートがなくノイズの強調もしない緻密さがウリ。