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お客様や販売パートナーの悩みを解消するプロ集団

強みは一気通貫の社内連携!NECのファーストコンタクトセンター

2014年12月01日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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Express5800の導入から運用までをサポートするのが、NECのファーストコンタクトセンター(以下、FCC)だ。今回は普段あまり表に出ないFCCを取材。導入や運用におけるお客様の悩みに答えつつ、営業やSEとの連携を迅速に進める裏方の活躍ぶりに迫る。

サーバー構成やアドバイスに長けたプロ集団

 FCCの設立は2001年10月にさかのぼる。PCサーバーの市場の拡大と共に、もともと分離していたコールセンター業務と営業活動を連携させつつ、 間接販売を一層強化するという狙いがあったという。FCCを統括する本多信氏は、「コンサルといっしょにコンセプトを練り直し、お客様向けと販売パートナー様向けとで別々だった対応窓口を統一してできたのがFCCです」と語る。

NEC プラットフォームビジネス本部 システムサポート部長 本多信氏

 こうした設立経緯を持つFCCは、母体となる「技術支援」に加え、「コールセンター」「営業支援」など複数の機能を持っている。電話で受けた問い合わせに対して、コールセンターチームが回答を行ない、テクニカルな内容は技術支援チームにエスカレーションするというフローだ。コールセンターに寄せられる問い合わせ内容は多岐に渡る。コールセンターを担当する中原千賀子氏は、「機能や仕様に関してのお問い合わせ、構成やライセンスの話が多いですね。使われている方のお問い合わせもありますし、Webサイトを見て購入する商品の相談をするお客様もいらっしゃいます。とにかく購入前から購入後までいろいろですね」と語る。

NEC プラットフォームビジネス本部 マネージャー 中原千賀子氏

 また、お客様からの引き合いは営業支援を経由して、営業やSE、販売パートナーにエスカレーションされる。「サーバーの場合、単体だけではなく、仮想化やバックアップなどの要件もありますので、専門家じゃないと構成を組み上げるのが難しいことも多いです。システムを広範囲にサポートしつつ、商談を営業につなぐようにしています」(本多氏)。

 営業支援チームは、新規にサーバーを導入したい、今あるサーバーを仮想化したい、システムを拡大したいなどのリクエストを受け、相談内容に応じて構成の助言をしたり、購入にあたってNEC担当者、全国の販売パートナーなど営業窓口の紹介を行なっている。営業支援を担当する田中靖氏は「サーバー構成を組んだり、システム提案にあったアドバイスが得意なチームメンバーを揃えています。必要なCPUやメモリ、ディスクなどはもちろん、仮想化、バックアップなどシステム運用管理に関しても相談に乗らせていただきます」と語る。

NEC プラットフォームビジネス本部 マネージャー 田中靖氏

 さらに、FCCはお客様だけではなく、営業やSEからの問い合わせにも対応している。技術部門を担当する長谷川久浩氏は、「お客様に提案するにあたって必要な技術情報を営業やSEが問い合わせる際、従来は各セクションへ直接問い合わせていましたが、これでは非効率なため、窓口を統合しました。問い合わせに効率的に応えるためにも、FCCのようなお客様・販売パートナー・社内からの各問い合わせを一元管理するセンターが必要でした」という。

NEC プラットフォームビジネス本部 マネージャー 長谷川久浩氏

最初は電話が鳴りっぱなしだった

 当初2~3年くらいは、コンタクトセンターも問い合わせに対応するだけで、精一杯だったという。PCサーバー市場が伸び盛りだったのに加え、営業の潜在的なニーズとも合致し、社内や販売パートナーにもいち早く認知されるようになった。そして、2002年にはPC系のサポートも請け負うことになり、問い合わせはますます増えたという。「各方面からの問い合わせが集中してきて、電話が鳴りっぱなしという状態。これにどうやって対応しようか頭を悩ませました」(中原氏)。

 これに対しては、お客様向けと販売パートナー向けに別れていたチームを統合した他、コールセンターと技術部門を綿密に連携させるなど、少しずつ効率化を図っていったという。また、問い合わせの内容がナレッジベースとして溜まることで、回答もスピーディになってきた。中原氏は、「商品の裾野が広がってくると、PC感覚でサーバーを購入いただいた方から、初歩的なインストールや設定などの問い合わせも増えてきました」と語っており、PCサーバー市場の拡大を実感したという。

 この数年は、数をさばいたり、対応時間を短くするのではなく、とにかく質の向上を目指している。「回答の質を重視していますので、モニタリングやコンタクトセンター向けの教育プログラムなどは継続的に進めています」(中原氏)。また、離職率が高いと言われるコンタクトセンターと違い、FCCは長らく経験を積んだベテランが多いため、対応も安定しているとのこと。とはいえ、マンネリ化しがちなので、モチベーションを高く維持できるような環境づくりを心掛けているという。

(次ページ、他にないFCCの強みは?苦労は?)


 

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