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100年以上前から知られていた現象が初めて詳細に判明

東大、「パブロフの犬」のしくみを解明

2014年09月29日 17時04分更新

文● 行正和義

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動物の報酬学習と関連する神経回路

 東京大学は9月29日、「パブロフの犬」として知られるドーパミンの脳内報酬作用機構を解明したと発表した。

 これは東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センターの研究グループによる成果。パブロフの犬として知られる条件付けは100年以上前から知られており、医学的・心理学的に広く利用されている。神経伝達物質のドーパミンが報酬学習に関与すると言われているが、これまでドーパミンがどのような機構により報酬信号として働くかは不明だった。

側坐核のシナプスにおけるスパインの頭部増大と、そのドーパミン遅延依存性

 研究グループではマウスの実験で、グルタミン酸(シナプスの神経伝達の基本的物質)刺激とドーパミン神経刺激を組み合わせて、シナプスの繋がり具合をスパイン(興奮性シナプスの入力を受け付ける突起)の成長などを調べた。グルタミン酸刺激とドーパミン刺激の間隔や前後関係をさまざまな組み合わせで観察したところ、グルタミン酸刺激の0.3~2秒の間にドーパミン刺激を与えたときのみスパイン頭部の増加が見られることが判明した。この時間枠はドーパミン神経細胞の電気自己刺激や報酬と行動を調べる実験において、学習が成立するために報酬を与える時間枠とほぼ一致する。

 報酬学習のしくみが判明したことにより、依存症や強迫性障害といった精神疾患の解決・治療の手がかりとなると考えられる。研究グループでは、研究を発展させてシナプスや分子機構を明らかにすることで、依存症や精神疾患の治療に関してこれまでとは全く異なるアプローチが考案できる可能性があるとしている。

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