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RISING SUN ROCK FESTIVALでの無線LAN構築をレポート

石狩の野外フェス会場に無線LANを!さくらのチャレンジを追う

2014年09月03日 15時00分更新

文● 大谷イビサ/ASCII.jp編集部

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8月15日~16日、北海道の石狩で開催された野外コンサート「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2014 in EZO」が開催された。この会場において、誰でも手軽に使える無線LANを構築したのが、近くにデータセンターを構えるさくらインターネットだ。

ご近所さんの縁で無線LAN提供にチャレンジ!

 RISING SUN ROCK FESTIVAL 2014 in EZO(以下、RSR 2014)は、北海道の石狩で2日間に渡って行なわれる野外フェス。日本初のオールナイト野外ロックフェスティバルとしては1999年に開催されたRSRだが、16回目を数える今回も石狩湾新港の横にある広大な敷地に7つの特設ステージが作られ、2日でのべ約6万人の来場者が思い思いのスタイルで音楽を楽しんだ。

石狩の自然の中、音楽を楽しめるRSR 2014(写真提供:さくらインターネット)

 ラインナップも豪華で、メインステージだけ見ても、UNICORN、電気グルーブ、ケツメイシ、氣志團、サカナクション、東京スカパラダイスオーケストラ、Dragon Ash、エレファントカシマシなどなど国内の著名アーティストが目白押し。フィッシュマンズのゲストボーカルとしてUAや原田郁子が登場するなどの競演も楽しい。数多くの出店もあるほか、テント横でバーベーキューやジンギスカンもできるので、キャンプ好きの人も楽しめるイベントだという。

 さて、このRSR 2014の一角に誰でも使える無線LANを設置したのが、さくらインターネットである。ご存じの通り、さくらインターネットは石狩に自前のデータセンターを保有しており、実はRSR 2014の会場からもそれほど遠くない。目の前で毎年やっている野外フェスになんらか貢献したいということで、今年はデータセンターの大容量バックボーンを活かした無線LANサービスの提供にチャレンジしたわけだ。

 各所で無線LANは設けられていたが、さくらインターネットが提供したのは、7つの特設ステージのうち「BOHEMIAN GARDEN」と呼ばれるステージの近辺。アクセスポイント(AP)とスマートフォンの充電ブースを設置し、会場のユーザーにパスワードなしで無線LANを開放した。

「BOHEMIAN GARDEN」と呼ばれるステージの近辺にAPと充電ブースを設置(写真提供:さくらインターネット)

 スポーツイベントやコンサートなど、数万人が一堂に会するイベントの場合、通信事業者が提供しているモバイル通信で利用する帯域が逼迫してしまうことも多い。まして、RSR 2014のように長時間に渡って観客が滞在するような野外イベントの場合、日常的に利用しているスマホがまったく使えないのは不便だ。スマホとともにイベントを楽しむための設備として、会場に無線LANを設置し、モバイル通信のトラフィックをオフロードするのは、昨今1つのトレンドとなりつつあるのだ。

「さくらさんやらないの?」という一言からスタート

 プロジェクトはさくらの夕べの懇親会で聞いた「RSRって無線LANがなくて不便。さくらさんやらないの?」という一言がきっかけでスタートした。自らもロック好きな石狩データセンターのセンター長である宮下頼央氏は、「私も個人としてRSRには行っていたが、実体験としてケータイがつながらないということがよくあった」とのこと。その結果、イベントの運営会社と連絡を取り、持っているリソースを活用して、無線LANを提供するに至ったわけだ。

さくらインターネット 運用部 データセンター運用チーム マネージャー 石狩IDC 担当マネージャー兼センター長 宮下頼央氏

 実際のネットワークは、石狩データセンターと会場に設置した無線LANブリッジで電波を中継し、PoEのインジェクターとハブを介して、会場の2つのAPに接続する構成にした。データセンターと会場間の無線LANブリッジはアイコムの「SB-520」、会場のAPとしてはネクステックの「Poggimo(ポジモ)」を採用している。

 APのPoggimoは太陽光発電とバッテリだけで動作するユニークな製品。屋外に設置し、バックボーンにつなぐだけで、インスタントの無線LANが構築できるのだ。宮下氏は、「ライブ会場なので、電源供給が難しいのではないかと思い、いろいろ探した結果、札幌のネクステックさんに行き着いた」と語る。

会場のテント内に設置された2台のPoggimo(写真提供:さくらインターネット)

 当初はPoggimoのブリッジ機能だけで、会場とデータセンター間を結ぼうとしたが、無指向性のアンテナを採用しているため、距離が稼げない。もちろんブリッジを多段に構成することもできたが、限られた電波資源を使うことになるし、スループットも落ちてしまうため、別途指向性の高いアイコムのブリッジを利用する構成に落ち着いたという。

 開発元であるネクステックの伝法毅氏は、「配線しないということで、安全面に配慮できたかなと思っています。一部、ブリッジとの接続はテントの張りの上を通したので、有線の部分はほとんどない」とアピールする。自然豊かなRSR 2014の場合、夜中は完全に真っ暗になってしまうため、有線配線しないのは重要。また、BOHEMIAN GARDENではPAと照明を自然エネルギーでまかなう「SOLAR BUDOKAN」というプロジェクトが参加していたこともあり、太陽光発電で動作するPoggimoとうまくイメージが統一できたという。

ネクステック 製品事業部 営業担当部長 経営企画室参事 伝法毅氏

(次ページ、無線LANから「動画を心おきなくアップできた!」)


 

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