小さいからこそできることがあると関取氏
VAIO株式会社の事業規模は、ソニーのPC事業の規模とは大きく異なる。
関取社長自らが「小さなメーカー」と表現するように、ソニーでは、1100人規模でPC事業を推進してきたのに対して、VAIO株式会社では240人の規模に留まる。
また、2013年度には560万台の年間出荷規模を誇ったソニーのPC事業は、VAIO株式会社になったことで、2014年度の出荷計画は30~35万台規模とし、16分の1にまで規模を縮小させる。
「思いっきりのいい選択と集中ができる」と、関取社長はこの規模だからこその強みを生かす考えだ。
ようやくのVAIO新商品も登場、新機軸のモデルも鋭意開発中?
まずは、ソニー時代から販売していたノートPCの「VAIO Pro 11/13」および「VAIO Fit 15E」に限定した形で取り扱いを開始。ディスプレイ下部に配置していた「SONY」のブランドロゴを取り外し、VAIOの文字だけにした。
注目されるのは、VAIO株式会社となって初めて投入される新たな製品だが、VAIO株式会社の赤羽良介執行役員副社長は、「一点突破のVAIOらしい製品を投入する」と語る。
発売時期は年明け早々の公算が高いため、現時点ではまだその詳細などについては明らかにはしていない。
だが、ソニー時代からVAIOの開発に携わっていたエンジニアがそのまま新会社に移籍している。VAIOのDNAを継承した製品が登場することに期待したいところだ。
この連載の記事
- 第588回
ビジネス
富士通の子会社でDX専門のコンサルティングをするRidgelinez - 第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 - 第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 - 第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ - 第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? - 第583回
ビジネス
エコ投資に取り組むエプソン、見方によっては10年で1兆円の投資も - 第582回
ビジネス
パナソニックコネクトの現在地点、柱に据えるBlue Yonder、ロボットとは? - 第581回
ビジネス
スタートして半年の日本NCRコマース、軸はAIとプラットフォームの2つ - 第580回
ビジネス
コンカーの第2章は始まるのか、SAPの生成AIを使って効率的な経費精算を - 第579回
ビジネス
AIの筋トレはいまから始めるべし、マイクロソフト津坂社長がCopilotの議論から得たもの
この記事の編集者は以下の記事もオススメしています
過去記事アーカイブ
- 2024年
- 02月