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リアルタイムにロボットの動きを生成できるロボット制御ソフトウエア

ソフトバンクはロボットに本気、制御ソフト「V-Sido OS」発表

2014年06月11日 22時11分更新

文● コジマ/ASCII.jp編集部

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多様なロボットを制御することが可能な
ロボット制御ソフトウェア「V-Sido OS」

 ソフトバンクグループのアスラテックは、6月11日、新規ロボット事業に関する説明会を開催。ロボット制御用ソフトウェア「V-Sido(ブシドー) OS」の提供、およびロボット開発支援を開始し、ロボット・ソフトウェア事業に本格的に参入する姿勢を明らかにした。

 V-Sido OSの大きな特徴は、リアルタイムにロボットの動きを生成できる点だ。たとえば、従来の人型のロボットに「右手を挙げろ」という命令だけを出した場合、右手を挙げることにより全体のバランスが崩れ、転倒してしまうおそれがある。

V-Sido OSの特徴として挙げられたのが、指定した動きだけでなく人の意図通りに動かせるロボットを動かせる「リアルタイム」、大まかな指示やセンサーで得た外部の情報をもとにバランスを自発的にとる「安定化」、最低限の命令で動けるという「効率化」の3つ

 しかしV-Sido OSならば、リアルタイムで全体の姿勢などを制御し、転倒しないようにバランスを取りながら、右手を挙げる動作ができる。そのため、細かい指示を出さずとも、スマートフォンなどの入力デバイスから大まかな指示を出すだけで、ロボットが必要な情報を補完し、動くことが可能となる。

V-Sido OSのデモ映像。台車の上に乗せて前後に揺さぶっても、リアルタイムで制御されたロボットは転倒しない。マイクロソフトの「Kinect」を繋げて動かしても、転倒せずに、うまくバランスを取っていた

 従来のロボットの多くは、メーカー各社が独自に開発した専用の制御システムを用いていたため、新たにロボットを開発する場合、メーカーは一から制御システムを作る必要があった。

 しかし、同社によれば、V-Sido OSには大きさや形状、用途を問わず、多様なロボットを制御できる汎用性の高さがあるために、企業はロボットをより効率的に開発することができるようになり、開発コストの削減や開発期間の大幅な短縮が可能だという。

V-Sido OSは、メーカー開発した専用の制御システムではなく、さまざまなロボットを動かせる、汎用性の高いシステムを志向している。そのため、ロボットに指示を出す「知能」は、人間だけではなく、AIやクラウドでもいい。その指示で動作する「機械」も、モーター、油圧、空圧と様々に対応できるとのこと

全長4メートルの油圧で動く巨大な産業用ロボットから、小さなモーターでうごくおもちゃロボットまで、いろいろな用途のロボットに使えるのもV-Sido OSの強みだ


(次ページでは、V-Sido OSの機能を実装した「V-Sido CONNECT」も紹介)

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