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T教授の「戦略的衝動買い」 第290回

重さ3gのノマド向けUSB-microUSBケーブルを衝動買い!

2014年04月16日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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無駄をカットした結果、フツーの製品に……

Nomad GoodsのCHARGECARD(左)と新製品のCHARGEKEY(右)

Nomad GoodsのCHARGECARD(左)と新製品のCHARGEKEY(右)

CHARGECARDはフレキシブルな内側の標準USBポートを折り曲げることでケーブルになる

CHARGECARDはフレキシブルな内側の標準USBポートを折り曲げることでケーブルになる

一方のCHARGEKEYは折り曲げる部分だけを抜き出したシンプルモデルだ

一方のCHARGEKEYは折り曲げる部分だけを抜き出したシンプルモデルだ

CHARGECARDは持ち歩く時にカードサイズになるところが、ガジェットたる所以だ

CHARGECARDは持ち歩く時にカードサイズになるところが、ガジェットたる所以だ

CHARGEKEYはキーリングに通してモバイルするUSB-microUSBケーブルだ

CHARGEKEYはキーリングに通してモバイルするUSB-microUSBケーブルだ

 顧客のニーズか発想の転換か、最新のCHARGEKEYは、彼らが先に発売したCHARGECARDの“クレジットカードサイズ”というサイズ的無駄をカットした実用商品だ。

 財布や名刺ケースに収納して持ち歩けるという点を除外すれば、機能的にはカードサイズにこだわる必然性はほとんど何もない。

 しかしCHARGECARDは、財布から取り出し、それがUSB充電ケーブルにトランスフォームするプロセスが極めてノマド的なガジェットなのだ。一方、CHARGEKEYは単にキーホルダーにぶら下げることができるシンプルな実用商品だ。

USBモバイル充電器やパソコンからのデスクトップ充電に向いている

USBモバイル充電器やパソコンからのデスクトップ充電に向いている

もちろん、USB/ACアダプターを経由して壁面コンセントからの充電も可能

もちろん、USB/ACアダプターを経由して壁面コンセントからの充電も可能

壁面コンセントの位置にもよるが、アクロバティックな無理な体勢になることも……

壁面コンセントの位置にもよるが、アクロバティックな無理な体勢になることも……

 ミニマムデザインのCHARGEKEYは至近距離にあるPCやモバイルUSB充電器のUSBポートからの充電、SYNCには極めて適している。しかし、USB/ACアダプター経由の充電では、壁面コンセントの位置にもよるが、見た目の納まりとしてCHARGEKEYのミニマムデザインが仇となってしまうこともありそうだ。

CHARGECARDのミニマムコンセプトとして登場したCHARGEKEYだが、限りなくごく普通のUSB-microUSB充電SYNCケーブルと同じになってしまっている

CHARGECARDのミニマムコンセプトとして登場したCHARGEKEYだが、限りなくごく普通のUSB-microUSB充電SYNCケーブルと同じになってしまっている

 販売開始の順序から言って、CHARGEKEYは、CHARGECARDからミニマムな機能を独立させた新製品だと想像できるが、結果として、図らずも極めてシンプルでどこにでもあるごく普通のオリジナルmicroUSBケーブルになってしまったようだ。

 21世紀のノマドワーカーが出先でスピーディに使うには、シンプル操作を実現するデザインコンセプトは極めて重要だ。しかし、筆者はCHARGEKEYにはガジェットとしてのウンチクや価値ある無駄、思わず微笑むギミック、そしてデザインへのこだわりのいずれも感じることができなかった。

 単なる製造コストの積み上げを反映させた結果、現在の販売価格(29ドル、約3000円)になるのなら、残念ながら価格は10倍高いという結論になってしまいそうだ。

 パブリックな資金調達を前提にして登場するさまざまなプロダクトはまさに玉石混交だ。

■関連サイト

T教授

今回の衝動買い

アイテム:CHARGEKEY microUSB版(iPhone用もあり)

価格:
Nomad Goods(ウェブ)にて29ドル(約3000円)で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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