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進行するスマホのチラシ化

2014年04月13日 07時00分更新

文● 澁野義一(Giichi Shibuno)/アスキークラウド編集部

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 スマートフォン(スマホ)の保有率は58.1%——。博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンターが発表した、2014年2月時点での数字だ。野村総研は2018年度には、スマホの普及率が80%に近づくと予測している。

 スマホをマーケティングツールとして活用する動きも広がっている。大手メーカーのスマホ戦略担当者によると、「紙のチラシをスマホアプリでやる」発想だ。

 ニトリはアプリやLINEでチラシを直接見られるようにする取り組みを始めた。ビックカメラもアプリで店舗ごとのチラシを閲覧したり、スマホの位置情報から店舗に近づくとクーポンを受け取ったりできるサービスを開始。「洋服の青山」を展開する青山商事も、位置情報からクーポンを配信するアプリを投入している。

左からニトリのアプリ、ビックカメラのアプリ、「洋服の青山」アプリ

 角川アスキー総研の調査によると、現在「スマホを長時間使っている」利用者は20代女性で、1日約3時間。また、39歳以下の男女はいずれも1日100分以上スマホを使っている。彼ら・彼女らがチラシの「送り先」である可能性が高いわけだ。

性・年代別のスマホ、タブレット利用時間

 とはいえ、グーグルの2013年の調査によれば、スマホにダウンロードしたアプリの平均数は36個、うち30日間で積極的に利用されたアプリは8個のみと、競争率4.5倍の世界。単なるチラシやクーポンに留まらない工夫がないと、利用者のホーム画面に生き残れないのが現実だ。


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