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コンパクトなPCではじめるPCハイレゾオーディオ 第1回

USB接続が手軽! PCのハイレゾオーディオ再生環境構築術

2014年04月08日 12時00分更新

文● 外村克也

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ハイレゾ音源って、どんなファイル?

e-onkyo music(http://www.e-onkyo.com/)。国内、海外アーティストのハイレゾ音源を多数配信している

e-onkyo music(http://www.e-onkyo.com/)。国内、海外アーティストのハイレゾ音源を多数配信している

 そもそもハイレゾ音源とは何かというと、JEITA(電子情報技術産業協会)およびオーディオネットワーク事業委員会、ネットワークオーディオ専門委員会の定義によれば「CDスペックを超えるディジタルオーディオ」とのこと。具体的には、音楽CDの44.1kHz/16bitまたはDAT/DVDフォーマットの48kHz/16bitを超えるもので、サンプリング周波数または量子化ビット数の片方でもCDスペック未満の場合、ハイレゾには該当しない。

 ちなみに、表記上で「44.1kHz」となる部分についてはサンプリング周波数、「16bit」の部分は量子化ビット数と呼ぶ。いずれも数値が上がることで、原音のアナログ波形を、細かなデジタルデータとして記録できるようになるため、音質が向上するというわけだ(さらに詳細な解説はこちらの記事を参照)。

 ハイレゾ音源は、SACDといったメディアでも入手可能だが、PCならネット配信で入手するのが手軽。国内サイトでは「e-onkyo music」「OTOTOY」「mora」「HQM Store」といったサイトで購入することができる。

 これまで、PCで扱えるメジャーな音楽フォーマットだった「MP3」「AAC」はハイレゾに対応できず、代わりに「FLAC」「WAV」といった汎用性の高い形式が使われている。

 また、厳密にはハイレゾとは異なるものの、アナログに近い波形表現が可能な高音質フォーマット「DSD」を採用した音源もある。DSDは2.8MHzと5.6MHzの2種類があり、後者には非対応の機器も多いので注意が必要だ。e-onkyo musicOTOTOYではDSD音源の配信も行なっている。

ハイレゾ音源によって、購入可能なファイル形式が異なる。形式ごとに価格が設定されているケースもある

ハイレゾ音源によって、購入可能なファイル形式が異なる。形式ごとに価格が設定されているケースもある

 このように、ハイレゾ音源にはいくつかの種類がある。購入する楽曲によって、配信されている形式が異なっていたり、同じ曲でも形式ごとに価格が異なっている場合もある。環境によっては本来の音質では再生できないこともあるので、購入前には必ず形式を確認しておこう。

再生ソフトは別途用意する必要が……

Windowsは「foobar2000」(左)がメジャー。プラグインを追加することでハイレゾ音源やDSDを再生できる。Macは「Audirvana Plus」(右)でハイレゾ、DSDともに再生可能となる。価格は74米ドル(約7600円)

 FLACやDSDの再生は対応するプレーヤーソフトが必要となる。PCの場合は無料ソフトの「foobar2000」とプラグインを組み合わせることで、Macの場合は有料の「Audirvana Plus」を使うことでで「FLAC」「WAV」「DSD」の再生可能となる。

ソニーやコルグなどは、同社のDAC利用者向けに再生ソフトを配信している場合もある。画面はコルグの「Audio Gate 3」。DS-DACシリーズユーザーは無料で使用可能だ

ソニーやコルグなどは、同社のDAC利用者向けに再生ソフトを配信している場合もある。画面はコルグの「Audio Gate 3」。DS-DACシリーズユーザーは無料で使用可能だ

 なお、DSDについては再生時にPCM方式に変換されて出力される場合がある。これはUSB DACがDSDのネイティブ再生に対応していない場合に有用だが、DSDのネイティブ再生に対応している場合はソフト側の設定を変更することでネイティブ再生が可能となる。

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