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将来的にスマホにも搭載されると言われるスマートコミュニティ用無線規格

ローム、業界初のWi-SUN対応の汎用無線通信モジュールを開発

2014年04月07日 14時22分更新

文● 行正和義

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国際無線通信規「Wi-SUN対の汎用無線通信モジュール「BP35A1」

 ロームは4月4日、スマートコミュニティに向けたM2M向け国際無線通信規格「Wi-SUN」対応無線通信装置として、業界初となる汎用無線通信モジュール「BP35A1」を開発したと発表した。

 Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)は、日本では特定小電力無線と呼ばれる920MHz帯を使用、無線LAN(Wi-Fi)と比べて低消費電力・到達距離が長いといった特長を持ち、スマートメーター(次世代電力計)や交通インフラなどのスマートコミュニティなどのM2MやIoT市場に適しており、東京電力がスマートメーター(次世代電力計)として採用を決定している。

 Wi-SUNはデータ伝送速度は200kbps程度(920MHz帯の場合)とWi-Fiよりも遅いものの、500m近い到達距離や、機器同士がリレー中継することで遠く離れた機器までデータを送るマルチホップ通信などによって繋がりやすく、スマートコミュニティにおける“モノのインターネット"の基幹技術のひとつになると考えられ、数年のうちにスマホにも搭載されると予想されている。

Wi-Fiに比べて通信速度は遅いものの遠距離まで到達し、消費電力は圧倒的に少ない(スマートメーター用途など1時間に数1回の通信であれば電池交換なしに単3電池で10年は動作するという)

 新開発の「BP35A1」は、スマートメーターでのみ動作するような特定用途向けではなく、どんな機器にも「Wi-SUN」通信を実現可能な、業界初となる汎用無線通信モジュール。アンテナ内蔵で電波法認証も取得済み、32bitのハイパワーマイコンを採用、用途に応じたアプリケーション開発が可能で、各種機器に簡単に通信機能を組み込むことができるという。また、TTC標準JJ-300.10準拠の方式B(ZigBeeスタック)への対応も準備中という。

 サイズは幅22☓高さ33.5mm(SDカード程度)。4月からサンプル出荷を開始しており、サンプル価格は1万円、8月より月産3万個の体制で量産を開始する予定。

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