電子書籍の売上げは国内書籍市場の8%、米国では20%
電子書籍シェアはKindleとiBooksで利用率70%超!
2014年02月24日 09時00分更新
シェアトップは5割以上を占める「Kindleストア」
次は、サービスごとのシェアを見てみよう。
インプレスR&Dの国内の電子書籍ストアの利用率に関する調査結果(2013年10月調査)によれば、1位はAmazon「Kindleストア」(55.2%)、2位はApple「iBookStore」(17.5%)、3位は紀伊国屋書店「Kinoppy」(13.5%)、4位は楽天「Kobo」(11.9%)、5位はソニー「Reader Store」(11.0%)となっている。
同年4月の調査時よりほぼすべてのサービスの利用率が伸びている状態だ。
Kindleストアの利用率は5割を超えた圧倒的シェアを誇る。同ストアは、日常的に電子書籍ストアを利用している人に限定すると、73.7%とさらに高いシェアとなる。
Kindleストアの人気は、やはりAmazonの信頼性の高さと切っても切れないだろう。好きな端末で読むことができ、コンテンツがそろっている点、Kindle Fireの人気とも相まって、今後さらに普及に拍車がかかりそうだ。
書籍全体の2割を電子書籍が占めている米国
では、米国の電子書籍市場はどうなっているのだろうか。
BookStats2013によると、2012年の米国の一般書分野の書籍全体(プリント版と電子書籍)における市場規模(出荷)は150億4900万ドル(約1兆5000億円)で、前年比6.9%増と微増している。
一方、電子書籍市場規模(出荷)は30億4200万ドル(約3000億円)で、前年比44%増となっている。つまり、米国において電子書籍は、一般書籍全体に対して約20%を占めているというわけだ。
ただし、対前年度からの成長率でいうと、2012年は44%となり、それまでの3桁の成長率と比べると鈍化している。また、日本の市場規模の調査が小売をベースにしているのに対して、BookStats2013では出版社の出荷(卸)をベースとしている点には注意が必要だ。
紙の書籍の売上げが減っている今、電子書籍は救世主となるのだろうか。いずれにしても、ユーザーにとっては選択肢が増えることは歓迎すべきことだ。電子書籍が持つ様々な課題をクリアして、さらに使いやすいサービス、コンテンツとなることを期待したい。
この連載の記事
-
第61回
ビジネス
SNS・メッセージアプリ共々Facebookが掌握! 国内はLINE・Twitter・FBが3強 -
第60回
ビジネス
ニュースアプリはYahoo!圧勝、世界では「ニュースのスマホ消費」が進む -
第59回
ビジネス
世界のスマホはAndroid優勢だが日本は変わらずiPhone/iOS -
第58回
ビジネス
伸長中のクラウドファンディングはどこまで浸透したのか? -
第57回
ビジネス
すでに単体ではタブレットに数で負けるノート&デスクトップPC -
第56回
ビジネス
2016年の確定申告も接近中! 家計簿アプリをチェック -
第55回
ビジネス
無制限プラン続々廃止! オンラインストレージの今をチェック -
第54回
ビジネス
10代に人気のサービスはLINE、Twitterがツートップ -
第53回
ビジネス
Amazonの圧勝だがそれでも小売業の4%に過ぎない!? -
第52回
ビジネス
収益性が高い日本スマホアプリ市場! DL数7位だが収益は2位 -
第51回
ビジネス
4兆円が動く電子マネーのシェア早わかり~nanaco、SuicaをWAONが追う - この連載の一覧へ