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高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第56回

三日坊主の筆頭「家計簿」にアプリで再挑戦!

2016年の確定申告も接近中! 家計簿アプリをチェック

2016年01月11日 09時00分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII.jp

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『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。<連載目次>

三日坊主の筆頭「家計簿」にアプリで再挑戦!

 いよいよ2016年がスタート。確定申告の時期まであと2ヵ月を切ったが、皆さんはどのように家計を管理しているだろうか。

 R25とファスト・アスクの20~30代男女を対象にした「スマホを使い始めて挑戦したけれど挫折した習慣TOP10」(2014年2月)によると、1位は「家計簿をつける」で35.8%。続いて「スケジュール管理」28.3%、「ランニング」26.7%、「体重測定」25.0%、「日記を付ける」25.0%、などとなっていた。

 ほとんどが毎日続けることに意義がある習慣ばかりがランクインしている。挫折した理由は「面倒くさい」「毎日できなくなったから」が圧倒的多数だった。

 このように、家計の管理は面倒でなかなか続かないものだが、家計簿アプリはそこに目を付けて進化を続けている。スマホカメラでのレシート読み込み・自動入力はもちろんのこと、マルチデバイス対応や銀行などの金融機関と連係して自動的に入出金が記録できるアプリも多い。

 なかには、Dr.Walletのようにレシートをスマホカメラで撮影するとオペレーターが人力で手入力してくれるアプリまであり、手間がかからず管理できるようになってきているのだ。

 では、具体的にはどのような家計簿アプリが人気を集めているのだろうか。気になる家計簿アプリの現状を見ていこう。

家計簿アプリの利用者層は20~30代中心

 まず、家計簿アプリ自体の利用率を見ていこう。10代以上の男女を対象としたマイボイスコムの「家計簿に関するアンケート調査」(2015年9月)によると、家計・資産管理をしている人は全体の6割強だった。

 利用している家計・資産管理ツールは、「市販の家計簿・家計ノート」が23.0%でトップ。続いて「エクセルなどの表計算ソフト」が19.5%、「一般のノート(家計簿・家計ノート以外)」が18.2%、家計簿アプリ(スマートフォンのアプリやパソコンのWebブラウザなど)が10.2%、家計簿ソフト(パソコンにインストールする)が7.4%などとなった。

利用している家計・資産管理ツール
ツール名
市販の家計簿・家計ノート 23.0%
エクセルなどの表計算ソフト 19.5%
一般のノート 18.2%
家計簿アプリ 10.2%
家計簿ソフト 7.4%
その他の家計簿ツール 2.4%
わからない 6.2%
特に使っていない 24.3%
無回答 2.3%

マイボイスコム「家計簿に関するアンケート調査」(2015年9月)より


 家計簿アプリの利用率は全体で見ると約1割程度だが、30代以下で全体より高くなり、男性20代の利用者が最も多かった。男性30代以上では「エクセルなどの表計算ソフト」、女性20代以上では「市販の家計簿・家計ノート」が1位となっている。

 なお、20~50代既婚女性を対象にしたジャストシステムの「家計簿アプリに関する利用実態調査」(2015年12月)によると、家計簿管理について聞いたところ、20代はスマホの家計簿アプリを29.4%が利用しており、紙や手帳など他の方法よりスマホの家計簿アプリを利用する人が多かった。

 スマホの家計簿アプリの利用者は、20代が一番多く、30代がそれに続く。やはり、家計簿アプリの利用者層は20~30代の若年齢層がメインと言えるだろう。

ジャストシステム「家計簿アプリに関する利用実態調査」(2015年12月)より

シェアは「マネーフォワード」「Zaim」の二強だが……

 マイボイスコムの「家計簿に関するアンケート調査」(2015年9月)によると、家計簿アプリを利用する意向がある人(「利用したい」「まあ利用したい」の合計)の割合は18.3%であり、利用する意向がない人は48.9%。利用する意向がある人は、男性20代以下や女性30代以下で3~4割となっている。

家計簿アプリの利用状況
アプリ名
マネーフォワード 2.7%
Zaim 2.4%
2秒家計簿おカネレコ 1.7%
ココマネ 1.3%
MoneyLook 1.0%
Dr.Wallet 0.9%
レシーピ! 0.8%
RecoReco 0.5%
Moneytree 0.5%
bookeep 0.4%
わからない 4.8%
直近1年間では未利用 2.1%
利用しない 76.3%
無回答 7.0%

マイボイスコム「家計簿に関するアンケート調査」(2015年9月)より


 具体的な家計簿アプリの利用状況を見ると、マネーフォワードが2.7%でトップ。次いでZaimが2.4%。2秒家計簿おカネレコが1.7%、ココマネが1.3%、MoneyLookが1.0%、Dr.Walletが0.9%、レシーピ!が0.8%、RecoReco(レコレコ)が0.5%、Moneytreeが0.5%、bookeepが0.4%などとなっていた。マネーフォワード、Zaimが若干リードしているが、全体的に見て家計簿アプリは乱立状態だ。

 家計簿アプリは日々進化しており、ユーザーにとっては選び放題のうれしい状態が続きそうだ。確定申告も近づいてきたこの時期、自分に合ったアプリを見つけて家計簿アプリ生活をスタートしてみてはいかがだろうか。

著者紹介:高橋暁子

 ITジャーナリスト、コンサルタント。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。小学校教員、編集者を経て現在に至る。最新刊『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎エデュケーション新書)の他、『ソーシャルメディアを武器にするための10カ条』(マイナビ新書)、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』『図解 一目でわかるITプラットフォーム』(日本実業出版社)、『ネット業界 儲けのカラクリ』(中経出版)など著作多数。http://akiakatsuki.com/ Twitterアカウントは@akiakatsuki

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