カメラを首から提げて家を出る心もち
ちょっと話は違うかもしれませんが、最近、筆者はミラーレス一眼カメラを首から提げて出かけるのを習慣にしています。仕事でもプライベートでも。最新のカメラは小型で、写真もキレイですから、何げなく撮った写真をSNSに投稿するだけで、アクセスしてくれる人にも評判がいい。街中で、同じようにカメラを首から提げた人と会話のキッカケになりますし、少し友好的な気分になれます。ですから、グラスをかけて家を出るだけでも、ちょっと人生が幸せになりそうなユーザーの気持ちがとてもよくわかる。家に帰ると「あっ、1枚も写真もビデオも撮ってなかった!」ってマヌケなことがよくあるにも関わらずですが…。
常にカメラを身につけている弊害もないわけじゃありません。美術館や劇場、デパートなどに入ると、係の人に「カメラは、カバンにしまって下さい」なんて注意されることもしばしばです。ただ、僕はカバンを持ち歩かないので、お互いに困ります(笑)。係の人は渋々と「それなら、レンズキャップを……」といわれることもありますが…、アレ、よく紛失しちゃうんですよね(汗)。
ちなみに筆者の経験でいうと、一番撮影に厳しいのはデパート。専門家に聞いてみると、顧客や店員の肖像権の他、店舗デザインや商品のディスプレイや配置は意匠権を守る意識が高いことや、窃盗など、防犯上の理由もあるそう。
ただ、時代の流れからか、デパートの店内でも「この商品は撮影できます」の表示も増えてきました。
いまのところグラスの米国での一般発売や日本上陸はまだ未定です。しかし、街中にグラスをかけた人々が爆発的に増える前に、あまり社会や個人に負担にならないルール作りや法整備を期待しているところ。案外、ドラクエをなんなくクリアする、日本人にはピッタリとハマるような気もしているのですが……。
前田知洋(まえだ ともひろ)
東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。
著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。
この連載の記事
-
第70回
ビジネス
画像使用でトラブル?!クリエイティブ・コモンズ活用術 -
第69回
ビジネス
プロの道具がスゴイ! -
第68回
ビジネス
CASIO「MGC-10」、開発秘話 -
第67回
ビジネス
ドローン少年事件で考えるマネタイズの寿命 -
第66回
ビジネス
スター・ウォーズ コンテンツの成功の7つのポイント -
第65回
ビジネス
アクセスの伸びる写真 ドミナントカラーって何? -
第64回
ビジネス
大塚家具の騒動のネットの反応、会員制の是非 -
第63回
ビジネス
水、火、木、空という、古く新しいコンテンツ echo camp series 2015レポート -
第62回
ビジネス
Apple Watchの未来について妄想してみた -
第61回
ビジネス
今どきのサイバーセキュリティ事情 -
第60回
ビジネス
自動車に参入?Apple周辺のウワサをまとめてみた - この連載の一覧へ