高速化と冗長化のどちらかができる複数台HDD内蔵のNAS
ハイエンド製品として、複数台のHDDを内蔵するNASもある。HDDを2台搭載する製品は、HDDを「RAID 0」(ストライピング)で運用することによってデータ転送速度を高速化できるほか、「RAID 1」(ミラーリング)で運用することで書き込むデータを二重化し、安全にデータを保存することもできる。
なお、RAID 0と1を両立することはできないので、高速NASとして使うか、重要データを安全に保管するNASとして使うかはユーザーが決める必要がある。
アイ・オー・データ機器「HDL2-A」シリーズ
2台のHDDを内蔵することによって高速アクセスまたは安全なデータ保存を実現するNAS。LAN外部からのアクセスに対応し、外出先でスマホやタブレットの画像、動画、文書などなどを保存するストレージとして活用することもできる。
ラインナップされているのは内蔵HDD 1TB×2基(実売価格3万円前後)、2TB×2基(同4万円前後)、3TB×2基(同5万5000円前後)の3モデルだ。
バッファロー「LS-QVL/R5」シリーズ
4台のHDDを内蔵し、RAID 0/1/5/10のいずれかで運用できるNASもある。
バッファローの「LS-QVL/R5」は2ドライブ製品と同様、RAID 0なら高速NASとして使え、RAID 1なら安全なデータ保存することが可能。「RAID 5」(分散書き込み)と「RAID 10」(二重化と分散書き込み)なら、高速性と安全性の両方を兼ね備えた運用が可能となる。
LS-QVL/R5は71.9MB/sという高速な転送救度やDTCP-IP対応など、コンシューマ用途としては最高峰の機能を搭載。ラインナップも2TBモデル(実売価格6万円前後)から最大16TBモデル(同19万円前後)まで幅広く用意されている。
各製品とも、RAID運用せずに内蔵するHDDを別々のドライブとして利用することもできるが、複数HDD内蔵NASのメリットを享受するには、やはりRAID運用は欠かせないといえるだろう。
この連載の記事
-
第3回
PC
スマホで活用する「Wi-Fiモバイルストレージ」のススメ -
第2回
PC
高速NASの転送速度はUSB HDDを凌駕するのか!? -
PC
スマホやPCから便利に使える最新ネットワークストレージ - この連載の一覧へ