「DSD」配信ができる音楽専用モデル
高音質の音楽ファイルがもてはやされている昨今、デジタル音源を保存する「ミュージックサーバ」として利用できるNASも登場している。
バッファロー「LS421D」シリーズ
記事掲載当初、LS421Dの背面写真に誤りがありました。お詫びして訂正いたします(2013年10月8日)
バッファローの「LS421Dシリーズ」(実売価格7万5000円前後)は、2TB HDDを2台内蔵しRAID 0または1で運用できるNASだが、むしろ特徴的なのは「DSD音源」のネイティブ配信に対応する世界初のNASということ。OSに「Twonky MediaServer 7.1」を採用し、パイオニアのAVアンプなどDSDネイティブ再生に対応した機器でハイレゾ音源を楽しめる。
DSDについてはこちらの記事を参照いただきたいが、いわゆるハイレゾ音源と呼ばれる高音質な音楽フォーマットだ。
DSD音源は音楽配信サイトで販売されているので、対応するネットワークオーディオ機器を揃えれば、自宅でプレミアムな音楽鑑賞を楽しめるようになる。
なお、本機はDSD以外にもWAV、AIFF、FLAC、ALACといったハイレゾ音源やロスレス音源に対応する。
LS421Dシリーズはオーディオ仕様ということで、出荷時設定はDLNAサーバー以外の設定がすべてオフになっている。また、海外製のネットワークプレーヤーでの利用を考慮し、地域設定は「English」となっており、言語設定や時間設定が海外仕様となっている。
もちろん変更は可能で、プレーヤーが国内製で日本語表示に対応していたり、スリープタイマー機能を使いたいという場合は地域設定を「日本」に変更すればいい。
ハードウェア的には日本製の大口径ファンを採用し、静音性も高めている。
なお、DLNAには対応しているがDTCP-IPには非対応となるため、地デジの録画番組の配信などは行なえない。
USB HDDとしても使えるNAS
USB端子を搭載するNASは多いが、そのほとんどは増設用HDDやプリンター、スキャナー、光学ドライブなどを接続する用途で用意されている。プリンターやスキャナーを接続すれば、それらがネットワーク越しで使えるので便利だ。
多くのNASのUSB端子はPCを接続できるようにはなっていないが、一部の製品ではPCと接続することでUSB HDDとして使用できるものもある。
アイ・オー・データ機器「HDL-CES」シリーズ
アイ・オー・データ機器の「HDL-CES」シリーズは、USB端子にWindows PCを接続することでUSB 2.0の外付けHDDとして使用できる(MacはUSB接続できない)。
USB接続時はNASとしては使用できず、またUSB接続時に作成したフォルダーはNASとしてアクセスした場合は見えない(その逆、つまりネットワーク接続で作成したフォルダーはUSB接続時も利用可能)といった制限はあるが、USB HDDとNASをそれぞれ買うよりは安上がりだろう。
ラインナップは1TB(実売価格1万5000円前後)、2TB(同1万9000円前後)、3TB(同3万2000円前後)を用意する。
高速NASとやらの実力は!? 次回チェック!
このように、NASと言ってもいろいろ種類があるので、用途に応じて選んでいただきたい。次回は高速NASのパフォーマンスチャックやDTCP+の使い方など、NASの実践的な部分を紹介していく。
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