Wargaming.net社CEO Victor Kislyi氏インタビュー
「ガルパンは戦車への愛情が感じられた」WoT開発会社CEOに直撃
2013年10月01日 18時30分更新
TGSではガールズ＆パンツァーとのコラボ詳細も発表された
ガルパンとのコラボと日本独自の展開について
── 本格的なミリタリーの雰囲気をまとったWorld of Tanksとガールズ＆パンツァーの雰囲気は異質とも感じますが、なぜコラボレーションを決定されたのでしょう？
Kislyi氏 「じつはガールズ＆パンツァーを見る機会がありました。女性主人公たちも魅力的でしたが、そこに登場する戦車のディテールがとてもリアルであったことに魅了されました。戦車への愛情が感じられたのです。それは我々がWorld of Tanksに注ぐ愛情と同じもの、そう感じたためにコラボレーションを果たしました」
── 今回のガールズ＆パンツァーとのコラボレーションのようなことは他国でも行なっているのでしょうか？
Kislyi氏 「このような形のコラボレーションは初めてです。同じ手法を他国で展開するかは未定ですが、ガールズ＆パンツァーの魅力を（他国にも）伝えられればと思っています」
── 今回、日本戦車の開発ツリー実装も発表されましたが、どのタイミングで導入されるのでしょうか？
Kislyi氏 「年内を予定していますが、ちょっと遅れるかもしれません。というのも、日本の戦車については資料が豊富なわけではなく、調査に時間がかかるのです。そのぶん、ミステリアスで興味深く、研究する楽しさもあります」
現状、ドイツ・ソビエト・アメリカ・イギリス・フランス・中国の開発ツリーが存在するが、今回のTGSで日本の開発ツリー実装が発表された。ちなみに今のところツリーの最終段階に位置しているSTB1は、74式戦車の試作車両を指すものと思われる
モバイル版 WoT!? 『World of Tanks BLITZ』とは何者だ？
Kislyi氏には開発中の新作情報も紹介していただいた
── スマホやタブレットを活用したソーシャルゲームが全盛の日本ですが、それらを活用した戦略などは考えていらっしゃいますか？
Kislyi氏 「もちろんです。まず『World of Tanks BLITZ』というタイトルを準備中です。スマートフォン、タブレットなどでPC版のWorld of Tanksに匹敵するクオリティーで戦車戦を楽しめます。
3Dグラフィックエンジンも独自開発していて、最大7人対7人のリアルタイム対戦を楽しむことができる予定です。詳細は来年にはお伝えできると思います。
もう1つのタイトルは『World of Tanks Generals』という、ウェブブラウザーでプレイできるトレーディングカード形式のゲームです。
World of Tanksの世界観を引き継ぎ、主役の戦車とそれを支援するさまざまなカードを使ってデッキを組み、相手プレイヤーと対戦できます。PC、スマートフォン、タブレットなど、マルチプラットフォームで対戦できるようになる予定です。
また、今回のブース内にもデモ機を設置していますが、Xbox 360版が登場します。もちろん日本語にも対応していて、PC版よりも各種エフェクトがより表現豊かになっていると思いますのでぜひ遊んでみてください」
スマホやタブレットでプレイできる『World of Tanks BLITZ』
トレーディングカード風のブラウザーゲーム『World of Tanks Generals』も発表された
── 御社ではWorld of Tanksの他に、空戦の『World of Warplanes』と、艦戦の『World of Warships』というタイトルを開発中とのことですが、これらの今後の展開は？ また、これら3タイトルを跨いだキャンペーンシナリオやマップの登場などはあり得るのでしょうか？
Kislyi氏 「仰る通り、今のところ開発中ですが、いずれサービスが開始されれば、3タイトル間でなんらかの連携を実現できればと思っています。たとえば、World of WarplanesやWorld of Warshipsで戦闘した結果が、World of Tanksでの戦闘を左右するというような展開もあり得るかもしれません」
各国の軍用機による空中戦が熱い『World of Warplanes』
一方、『World of Warships』では有名軍艦を操っての海戦が楽しめる
── それは楽しみですね。でも3タイトル分課金するとなると、ちょっと厳しそうです……。
Kislyi氏 「じつは、World of Tanksでプレミアムアカウントを取得していただければ、そのアカウントをWorld of WarplanesやWorld of Warshipsでもそのまま使用してプレイすることが可能になる予定です。つまり課金はいずれか1タイトルのみで済むということです！」
Xbox 360版の画面。着弾、爆発などのエフェクト表現が増しているのが特徴だ
── 今後もさまざまなタイトルが盛りだくさんですね！ 最後に。Kislyiさんの好きな戦車を教えてください。
Kislyi氏 「マウスです！ 「HIMMELSDORF（ヒメルズドルフ）」マップ（編注：市街地）を中央突破しながら相手を撃破していくのが大好きなんですよ（笑）」
左の重戦車がKislyi氏の愛車（？）であるマウス
── ということはKislyiさんも頻繁にWorld of Tanksをプレイしているのですか？
Kislyi氏 「もちろんです。1日1時間は確実にプレイしています。ユーザーネームも本名を登録しているので検索してみてください。ロシアサーバーでタイミングが合えば対戦することもあるでしょう（笑）」
── 本日はありがとうございました。
