ソフトバンクがユニバーサル・ミュージック・グループの買収に動いていたことが明らかとなった。フィナンシャル・タイムズ(FINANSIAL TIMES)をはじめロイター(REUTERS)やブルームバーグ(Bloomberg)など海外メディアが報じている。
ユニバーサル・ミュージック・グループは、世界60か国・地域に展開する音楽大手企業。仏メディア・電気通信企業のビベンディの傘下で、ソフトバンクは3か月前にビベンディに対して、ユニバーサル・ミュージック・グループを85億ドルで買収する案を提示した。しかし、ビベンディはこれを拒否している。
ビベンディは現在、債務返済に迫られているが、今回の買収提案を拒否した背景には、音楽を中核事業とする意向が見られる。ビベンディはゲームソフト大手の米アクティビジョン・ブリザード(Activision Blizzard)も傘下としているが、ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ビベンディはアクティビジョン・ブリザードから約30億ドルを引き出す計画について取締役会で協議する。
ユニバーサル・ミュージック・グループの買収が実現すれば、ソフトバンクはワールドワイドな音楽・映像コンテンツを手に入れ、コンテンツ配信サービスを拡充できる。ビベンディは買収を拒否したものの、債務返済問題が解消されなければ、ユニバーサル・ミュージック・グループを売却しないとも限らない。今後の動きが気になるところだ。